家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
昨日は小林秀雄の本の講座をzoomで受けました。
「読書について」(小林秀雄著 中央公論社)
この本は、この講座の前にすでに読んでいて
かなり学びの多い良い本なので
是非、受講してみたいと思ったのでした。
この本は、タイトル通り
本を読むという事はどういうことか
というようなことが描かれていて
(後半は、書くという事についても)
実践的なことが多く書かれていることもあり
すごく学びの多い本でした。
例えば、
一流作品は例外なく難解なものと知れ
私なんて、本当に軟弱なので
教室で教えて頂いた本を読もうとするのだけれど
最初に1ページ目で、わけわからなくて諦める事なんてざらにあり
どうせ、私なんかに読めるはずがない
ってすぐに思っちゃうんですよね。
でも、そうじゃないと、この本は言っているのです。
頭のいい人が、
何年もかけて考えて、何年もかけて書いたものが
ぱっと一読しただけで分かるはずがないではないかというのです。
何度でも読めと
丁寧に読めと
真摯に向き合って読めと
確かに・・。
分からなくても、読みたいという気持ちがあるなら
何度でも読むのだ
こんな当たり前のことを、なんでできないのか。なんでやらないのか。
これはね、
他の日に受講している「神秘哲学」って言う本で実践しています。
正直、何度読んでも、今だまったく理解できていませんが
何度も読んでいると、
なんか、著者の息遣いというか、リズムみたいなものを感じるようになって
内容を理解しているのとは違うのですが
なんかちょっとずつ、じわじわと、
おそばに近づけている感じがしています。
これは引き続き、実践中なので、
また報告します。
あと、参考になったのは
全集を読めって言うところ。
私は、なぜか須賀敦子さんにすごく心惹かれるものがあって
ちょうどその時にこの文章を読んだので
すぐに全集を買いました!!
全8巻!!
毎日コツコツと読みすすめていて
今、3巻の終わりです。
正直、2年くらいかけて読むのでもいいなと思っていたのですが
読み始めると、意外にどんどん読めて、というか読みたくなって
毎朝、楽しみながら読み進めています。
全集を読むというのは、
ある作家の本を何冊か読むのとは全然違って
単発で書かれたエッセイとか、手紙なんかも、
全部網羅して読むことになるので
作者の人間像にグッと近づけるんですよね。
なんて言ったらいいのか、弱い部分とかも、ダメなところとか
すごく人間臭い所とかが
なんとなく、透けて見えてくる感じがして
それがよけいに
この作家さんも、
天の上の人ではなく生身の人間なんだと思えるようになって
自分と同じように、日々必死で生きていたのだと感じるようになるというか
それが、いいなと思いました。
これは、全部読んだらまた、書きますね。
あともう一つ
ああ、これこれ、って思ったのは
小林秀雄が高校生の時にやっていた読書法で
何冊もの本を同時進行して読むやり方。
学校に行き帰りに電車で読む本
教室で読む本、家で読む本
という風に、何冊も同時に読むんです。
実は私、
10代の頃から、こういう読み方です。
一冊読んでから次、って言いうのが、逆にできないのです。
常に5~6冊、多い時には10冊くらい同時進行して読んでいます。
朝の読書タイムに読む本
コーヒーを飲みながらちょっと休憩しながら読む本
外出する時、カバンに入れて持ち歩く本
お風呂で読む本
パックしながら読む本
寝る前にベットで読む本
そんな感じ。
それを人に言うと、頭の中でこんがらがりませんかって聞かれるんだけれど
逆に、その方が落ち着くし、より深く理解できるんですよね。
今日の講座でも、先生がおっしゃっていましたが
同時進行して読む本は、適当に、その時の気分で選んでいるように見えて
何か本同士が共鳴している事が多いって
ホント、私もそう思います。
本のこと、読書の事
書き始めると、まだまだ書きたいことはあるのだけれど
長くなりすぎるので、この辺で。
この「読書について」
この本は、いろいろ学ぶことが多いので
おすすめですよ~~。
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