でいりいおくじょのBLOG

2019.10.15

読書日記「上野千鶴子のサバイバル語録」

失礼を承知の上で

上野先生の印象を一言でいうと

強くて鋭くて、切れすぎるナイフみたいな感じ。

 

頭がよくて、芯が強くて

どんな相手でも動じずに、冷静に対処して

下手に近寄ろうものなら、近づくだけでしゅぱしゅばしゅばって、切り刻まれてしまうような。

 

だから、上野先生フアンはめちゃめちゃ多いってことも知りながら

私は、下手に近づかないでおこうって思っていたんです。

 

ところが最近、語録が出たっていうのを知って

語録なら、ずたずたになることもないだろうと思って読んでみたら

めちゃめちゃ面白い。

 

びっくり、びっくり、面白い。

 

十代のころから自分の本の愛読者だったという女性に対して

こんなことをおっしゃる。

 

「そんなにつらい人生を送ってきたの?」

と。

 

そうして、その人を抱きしめたくなるんだとか。

幸せな女性は先生の本など手に取らないそうな。

 

上野せいせーーーーーーーい!!!!!!!!!

 

上野先生は、もともと気が強くて、打たれ強い人なのではなくて

たくさんの修羅場をくぐって、

自分で自分の生きやすい場所を、必死で探してこられた方なのだと

上野先生のことが、ちょっとわかったような気になった。

 

…と、次の瞬間

ガツーンと一発やられます。

いやいや、時々垣間見れる優しい言葉に油断してはいけない。

 

あっという間に、またしても先生の激しい言葉のシャワーに

バシバシバシっと叩きのめされて

茫然自失。

 

多分、この激しさと、ストレートさが

好きな人にはたまらんのだという事もわかる。

けれど、慣れていないと、言葉の強さに飲み込まれて、

気が付けばボロボロになりかねません。

 

なので、このぽつぽつ言葉が切れる、語録くらいが

入門編としては、最適かも。

 

「おばさん化」するのが、男の年の取り方で一番すてきだと書いてあった。

 

多分、おばさん化した男性なら、

こういうのをひょいっと軽く受け流して

いい感じのバランスが取れるのかもね。

 

私は常々、「おばさん化」よりも「おやじ化」していくのが楽なんじゃないかと思っていて

そのほうが、あまり細かいことにこだわらずに、いろんなしがらみも気にせず生きられるんじゃないかと思ってきました。

 

でもまあ、おばさんになるのも、おじさんになるのも

つまりは、みんなで中性に近づいていくことで、いい感じにバランスが取れるのかもね。

そうすれば、家族とか、恋人とか、友情とか

そういう既存の枠がなくなって

生きやすくなる気がするわ。

 

めちゃ刺激が強くて、途中ちょっと拒絶しそうになるんだけれど

読み終わったら、妙にさみしくなって

また読み直したくなる。

劇薬って、そういう事ですかねえ。

 

2019年10月14日上野千鶴子

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