でいりいおくじょのBLOG

2020.11.22

映画日記「いまを生きる」

以前読んだ本で(どの本だったか忘れた…)

絶対見たほうがいい映画として紹介されていて

いつか見よう、見ようと思って“みたい映画リスト”に入れていた映画です。

ようやく見ることができました。

 

「いまを生きる」

 

ウェルトンは、アメリカで最も優秀な男子進学校。

卒業生の75%以上が名門一流大学に合格という実績があり

生徒は秀才と金持ちの子息そろい。

 

教育方針は伝統・名誉・規律・美徳。

 

その学校にやってきたキーティング先生と生徒たちとの話です。

 

キーテイング先生が目指しているのは

自分の頭で考えることを子供たちに教えること。

本を読んでも、作者の意図をうのみにするのではなく、自分の考えを大切にしなさいと。

 

そして、机の上に立って、子供たちに向かって言うんです。

 

物事は常に違う側面から見ることだよ

分かっていることも別の面から見直せ

どんなにばからしく思ってもやってみろ。

 

 

一事が万事、こんな感じで

学校という枠の中に閉じ込められてしまう青年たちの心を

もっと自由に、外に向かって解き放つように仕向けて行きます。

 

死ぬ時、悔いのないようにいまを生きるのだ。

自分で考え、自分で行動し、自分で答えを見つけるのだ。

 

そうでないと、人は静かな絶望の中に生きることになる

現状に甘んじることなく、前進せよ。

 

その考え方は、一部の学生には強烈な指示を受けるのですが

学校の教育方針とはあいません。

 

学校は、厳しい規則の中で、勉強をさせ

結果を出すことが最優先であり

それ以外の事

例えば、芸術や異性への興味や、試験に出ないことは

どんどん切り捨てるようにプログラムされているのです。

 

たぶん、キーティング先生は、そういう結果至上主義の教育がいやで、

自分自身、この学校の卒業生なのだけれど

どうにか、少しでも風穴を開けたいと思っていたんじゃないかと思います。

 

後半は、思わぬ方向にストーリーが展開します。

息がつまり、腹が立ち、

心が痛くて痛くてどうしようもありません。

 

すべての生徒が、先生の言葉や想いをしっかり受け止めたわけでもないし

学校の方針そのものが変わるとか

社会全体の価値観が変わるとか

そういういう事ではないけれど

 

自分が、もしその場にいたら、どうするだろうかと考えました。

 

自分が教師だったら、

生徒だったら

生徒の親だったら

 

その答えは、映画の中でははっきりとは提示されません。

 

けれど、教育とは問いに対する答えを教える事ではなく

問いかける事であり

その問いに対する答えを、自分なりに考えさせることだと思います。

(これは、高橋源一郎さんの受け売り)

 

学ぶとは何か

生きるとは何か

よりよい人生を自分の足で歩くために、すべきことは何か

 

というような、とても深いテーマを、私自身考えさせてもらいました

 

本当におすすめ。

 

2020年11月21日いまを生きる

コメント

  1. YOKO より:

    この映画を見たのは大学時代で,とても感動したことを覚えています。
    あれから30年以上,大人になり子育てのゴールが見えた今,
    今見たらまた違う感想をもつだろうと思います。また見たいです。

    1. 奥薗壽子 より:

      この映画は、どの年代で見るか、どういう立場で見るかによって
      全然感じ方が違うように思いました。
      男子学生の、ピュアな好奇心や喜びや苦しみは、自分の若いころと重ね合わせればキュンキュンするし
      そこに、無限の可能性を感じました。
      親の立場で見れば、もしかしたらそれは危うくも見えるのかもしれません。
      でも、確実に言えることは、自分の頭で考え、感じることのできることが、本当に大事で
      それを見守れる大人でありたいと思いました。
      また、自分も、自分の頭で考え、感じられる大人でありたいです。

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