でいりいおくじょのBLOG

2022.12.19

読書日記「かえるくん、東京を救う」

先日クローズアップ現代に新海誠監督が出演された時

「すずめの戸締り」でミミズが地震の象徴になっていたのは

どういうところから発想されたのですか?

という質問に

 

「カエルくん、東京を救う」

という短編小説の中に出てくるミミズをヒントにしました。

 

ということをおっしゃっていました。

 

この短編は

「神の子どもたちはみな踊る」(村上春樹著 新潮文庫)

の中に収録されているもので

 

正直、私、村上春樹はちょっと苦手なんですが

読んでみました。

 

この本は

阪神淡路大震災の一か月後に、神戸以外の場所で起こった出来事を書いた連作です。

 

「かえるくん、東京を救う」はその中の1つ。

 

信用金庫に勤める片桐の所に巨大なカエルが現れ

3日後に東京が巨大大地震に襲われるから

それを阻止するために地下に潜り、「みみずくん」と戦わないといけないので

そのために、片桐の協力が必要だと告げます。

 

なんでも、新宿の地下に住んでいるみみずくんの心と体は

長い間に吸引蓄積された憎しみで膨れ上がり

更に、神戸の地震で眠りを妨げられたことで怒りがふくらみ

東京に地震を起こしてやろうと決心したというのです。

 

なんで自分が‥と片桐は思うんだけれど

事の成り行きで、地下に潜ってみみずと戦う事になってしまいます。

 

いよいよ、地震が起こるという日

思わぬ事件に巻き込まれてしまう、っていうか

決戦の日、なぜか突然、銃で撃たれてしまうんです。

 

・・・・。

 

いやいや、この辺からもう、不条理で付いていけませんわ。

 

目が覚めた時は病院のベットの上で

起きると言われていた地震の日時は過ぎており

東京には地震が起きなかった。

 

なんでやねん?

って思っていたらかえるくんが現れて、ありがとうって言う。

 

片桐のおかげでミミズと戦えたって。

 

でも、やっつけたわけではない

ボク、何もしてないのに

君のおかげって言われても‥。

 

その後、かえるくんは身体にこぶができて、それがはじけてドロドロになり…。

 

いやあ、不条理すぎる‥。

凡人にはわけわかりません。

 

みみずくんとかえるくんは

いったいなんやったんやろ。

片桐の役割はなんやったんやろ?

 

どうせやったら

きちんと閉じ込めて、鍵をかけて戸締りしてほしかったわ。

 

でもまあ、

平穏って言うのは

誰かが知らないところで

敵と戦ってくれている結果なんでしょうね。

 

そうして、自分もまた

毎日、必死で生きていることで

何かしら、役に立っている。

 

そんな単純な解釈でいいのかな

よう分からんけど

それくらいの理解しかできませんわ…私。

 

この小説の中で

かえるくんが、片桐に

「アンナ・カレーニナ」(トルストイ著)読みましたか?

って聞くシーンがあるの 。

 

読んでないって片桐が言うと

読んでませんか・・ってかえるくんが言う。

 

また別のシーンでは

「白夜」(ドストエフスキー著)を読みましたか?

っていくんだけれど

やっぱり片桐は読んでないの。

 

ですべてが終わって、かえるくんがいなくなった後

 

片桐は

「アンナ・カレーニナ」と「白夜」を本屋さんで買って読んでみよう

って思う

そこで、話が終わるんだけれど

 

私も、そう思った。

村上春樹は、ようわからんけど、なんか大事なことが書いてありそうで

読もうって思った。

(「アンナ・カレーニナ」は読めそうにないので映画を見ました

その話はまた後日)

 

 

かえる

コメント

  1. ママデューク より:

    ボクも「海辺のカフカ」を読んで、村上春樹は苦手だなと感じました📖
    W村上なら村上龍の方がボクは好きです📖
    最近になって再び図書館で本借りて本を読むようになりました📖
    今はクリント・イーストウッド監督で映画化もされた「マディソン郡の橋」を読んでいます📖簡潔で的確な描写が楽しいです📖
    最近読んだ本では、萩本欽一さん(欽ちゃんさん)の「ばんざい、またね」が良かったです(もう読んで10回目くらいですが)📖
    ボクはビートたけしさんや島田紳助さんや松本人志さんやキングコングの西野さんなどお笑い芸人さん達のエッセイいくつか読んでますが、欽ちゃんさんのエッセーは群を抜けて面白く、「ばんざい、またね」は読む度に感動させてくれます📖鬱で落ち込んだ時に「ばんざい、またね」を読んで救われもしました📖
    映画・お笑いも楽しいけれど、読書も良いですね📖
    それでは失礼致します🙇‍♂️足立区一のお調子者f@

    1. 奥薗壽子 より:

      わおっ、「マディソン郡の橋」ってクリント・イーストウッド監督作品だったのですね。
      全く、気づかずに見ていました。
      あれは、いい映画でしたねえ。
      もう一度見たくなりました。
      欽ちゃんの「ばんざい、またね」アマゾンでポチリました。
      読むのが楽しみです。
      いつも、いろいろ教えていただき、感謝です。

      1. ママデューク より:

        イーストウッド監督は色んなジャンルの映画を監督していて、「マディソン郡の橋」みたいな大人の恋愛映画まで撮ってて、本当にひきだしが多いなぁと驚かされます😲
        欽ちゃんさん(親しみをこめて欽ちゃんと呼びたいけれど、お笑いの凄さだけでなく歳をとっても色んな事に挑戦する姿勢に尊敬の念を禁じ得ないのでさんづけをして欽ちゃんさんとボクは勝手に呼んでいる)の本は平易な言葉で書かれているけれど内容は深くて凄いです。欽ちゃんさんは「人に聞いちゃダメ」と良く言うみたいだけれど、本ではお笑いだけでなく生き方の極意を惜しみなく教えています。
        わざわざ買って頂きありがとうございます🙇‍♂️とっても嬉しいです😃お忙しいので恐縮ですがいつか感想を言い合えるのを楽しみにしています🙇‍♂️
        それでは失礼致します🙇‍♂️足立区一のお調子者f@

        1. 奥薗壽子 より:

          本を読んだら、また感想書きますね~。
          届くのが待ち遠しい!!

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop