家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
去年の暮れに出た若松先生の新刊です
「詩集 ことばのきせき」 (若松英輔著 あき書房)
正直、詩集ってよくわからなくて
だから、分かろうとせず、何かを感じられたらいいなと思って読みました。
たぶん、先生なら
自分が好きだと思う詩を一つ見つけて下さい
というようなことをおっしゃるだろうと思い
そんなつもりで読みました。
口に出して言えなかった言葉
伝わらなかった言葉や想い
気づかなかったやさしさや温かさ
その時はわからなかった意味
そんなことを、いろいろ思い出しました
うん、確かに、私にもある‥。
おそらく、まだ気づいてなくて、これからわかることもあるはず。
本当に大事なことは
すぐにはわからないですよね。
気づくまで
あまりにも時間がかかりすぎて
もう、ありがとうを伝えるすべがなかったりするけれど
この想いもまた
見えない何かを生んで
何か、ちゃんと意味のあることになるんだと思う。
悲しさや、苦しみ、寂しさ
そういうものも目に見えない
けれど、静かに確実にある。
自分の心にもあるし
誰かの心にも
見えないからこそ、
見ないふりをしたり、なかったことにしたりしてしまうけれど
確実にそれはある。
だから時に
それをきちんと想うことが大事だな。
声に出して伝えられなくても
想うだけでもいいのかもしれない
誰かのために
祈るだけでもいいのかもしれない。
そうすることで
たぶん、そこにことばのきせきがおこる。
それは、誰かのためだけでなく
自分についてもいえる事
自分にも言葉を贈ろう
自分が一番後回しになるからね
「あいさつ」という詩と
「休日」という詩が
好き
自分に声をかける事
自分の心を休める事
確かに忘れている
ゆっくりと優しく、温かく
自分の心の中の
大事なことを思い出させてくれる詩集でした。
是非是非読んでみて下さい。
おすすめです。
コメント
若松先生のご本の「霧の彼方 須賀敦子」を読みたいと思っています。須賀敦子さんの文章は私には静かな衝撃と言ってもいいような響きかたをします。いずれは若松先生の言葉にも惹かれていきそうです。
それ、半分くらいまで読みました。須賀敦子さん良いですよね。憧れの女性です。
若松先生の本も是非是非。