2024.03.24

映画日記「かづゑ的」

今日は東中野ポレポレで

「かづゑ的」を見てきました。

 

この映画は公開前から

書くと読むの教室のお友達の間で話題になっていて

絶対見たいと思っていたのでした。

 

すぐにかづゑさんのご著書を買って読んで

もう、映画を見る前から

かづゑちゃんの大ファンになりました。

 

宮崎かづゑちゃん

現在96歳です。

 

10歳の時に

瀬戸内海に浮かぶ島、

長島のハンセン病療養所長島愛生園に入園して

以来80年ずーっとそこで暮らしています。

 

ここに入園するという事は

親元から離れるわけですから

10歳の子どもには、どれだけ辛かっただろうと思います。

もちろん、ご両親も、どんなにつらかっただろうと思います。

 

入園してからも

病気の後遺症などに、悩まされ続けるのですが

いつも、前向きでへこたれない

たくさんの本を読み、いろんなものに興味を持ち

真面目にコツコツ努力する。

 

 

そんなかづゑちゃんが大好きになり

まるで、よく知った友達に会いに行くような気持ちで

映画館に行きました。

 

 

映像の中のかづゑちゃんは

思った通り、元気いっぱいで、前向きで、とってもチャーミング

けれど、本の中ではわからなかった一面も垣間見えました

 

とっても強い半面、内面はとても繊細だったり

 

なんといっても

夫の孝行さんとの関係がほほえましい。

 

映画の中で

ペットボトルのふたを孝行さんが開けて

黙ってかづゑちゃんに渡すシーンがあったんだけれど

（このシーンが、一番好き）

指のないかづゑちゃんはふたが開けられないから

孝行さんが、当たり前のように開けてさっと渡す

そのさりげなさというか

当たり前な日常の中に

ああ、こうやって二人で

お互いに助け合い、

足りないところ補い合い

寂しさを慰めあって生きてこられたんだなあと

という事がしみじみと感じられて

その年月を思いました。

 

映画を見終わった後

いちばんに思ったのは

愛という事でした。

 

病気のせいで、幼くして親元を離れることになり

そこで、様々な苦労や、悲しさ、苦しさを一人で乗り越える時

お母ちゃんが会いに来てくれる

お母ちゃんを悲しませたらあかん

と思って、歯を食いしばって頑張ったかづゑちゃん

 

お母さんの愛。お父さんの愛、おじいちゃん、おばあちゃんの愛

かづゑちゃんは、10歳で親元を離れたけれど

たくさんの愛に支えられていたんだなという事を思いました。

 

また、夫の孝行さんの存在も大きいなって思いました。

 

孝行さんが、またいい方で

かづゑちゃんも孝行さんを愛しているんだと思うけれど

孝行さんも、かづゑちゃんをめちゃめちゃ愛していて

それが、画面からも伝わってきて

ああ、この愛が、どれほどの支えになった事だろう

って思いました。

 

やっぱり、愛するという事、愛されるという事

この力はすごいな。

 

かづゑちゃんが

自分の命というものに対して

絶対的な信頼を置いていて

今、ここに生きているという事を、絶対的に肯定できて

病気を自分の命の一部として受け入れられて

こんな風に生きておられるのは

愛のおかげなんじゃないかと、ものすごく思いました。

 

映画上演後にトークベントがあり

この映画は、何回も繰り返し見てほしい

というようなことを、語られていましたが

 

いや、ホント、何回も見たい映画です。

それも、大切な人と一緒に

あるいは、大切な人を思って見たい映画です。

 

自分に、また自分のそばにいる誰かに対して

優しくなれる気がする映画でした。

 

たくさんの方に見てほしいです。

本当におすすめです。

 

パンフレットと、かづゑちゃんの描いた水彩画のポストカード

猫ちゃんが動いているようですごくかわいい♪

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