家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日は、東京国立近代美術館に行ってきました。
美術館巡りは結構好きで
以前は、暇を見つけては行っていたのですが
コロナで行けなくなってしまい
考えてみたらもうかれこれ5年くらい、行っていないです。
それで、久しぶりに行ってみたくなって
正直、どこでもよかったんだけれど
東京国立近代美術館は、場所がわかり易いのと
それほど混んでいないというのを聞いていたのと
岸田劉生のコレクションをやっている展示が明日までだった
ということもあって、
ここにしたのでした。
美術館は好きなんだけれど
特に絵に詳しいわけでもないし
絵についてのうんちくとかも全然なく
ぼーっと絵を見て
気に入った絵があったら、じーっとみる
みたいな感じです。
岸田劉生の絵はもちろんよかったのですが
って言うか、
岸田劉生の絵は、なんか心がざわざわするんですよね
不協和音的なものを感じるんです。
それはまた、別の機会に。
で、今回のコレクションの中で
一番心惹かれた作品の話を
(日高理恵子 樹を見上げてⅦ)
これ、パッと見た瞬間に
心がざわっとして
なんか、怖いような、息苦しくなるような
そんな感じを受けたんです。
画面いっぱいに、黒一色で書かれた木の枝は
葉も花もなく、
不気味な生き物のように、縦横無尽に伸びていく黒い枝
見ているだけで、それにからめとれてしまいそうになる。
なんか、息が苦しくなるような感じ。
しばらく、そこから動けなくなって
しばらく、吸い込まれそうになりながら見ていました。
ふと気づくと
その絵の前に、畳のようなものがあり
そこに座ってみるようになっている。
そこで、それに座ってみると
ちょうど、地面に座って木を見上げているような感じになり
なんか、それがまた、不思議な気持ちになるんですよ。
下から見上げると、
樹の向こう側に透けて見える空を感じられ
細い枝の隙間から、その光が差し込み、風が吹き
なんか、そこに命の気配を感じられるようになって
黒い木の枝しか描かれていないのに
何か、そこにある大きな木が、地面からつながって、
アニメーションを見るみたいに、
季節が巡り巡って葉っぱが伸びたり、花が咲いたりする姿を
ありありと感じました。
ちょうど、ラピュタの最後のシーンみたいな感じ。
命がそこで循環していて
包みこまれるような・・。
ずいぶん長く、その絵の前に座っていました。
人間とは違う、樹の持つ静かな時間の中に
包み込まれるような、不思議な感覚を覚えました。
怖いようでもあり
温かいようでもあり
今日は、この絵と、岸田劉生と、いくつかの自画像
これで心が満たされました。
それにしても
土曜日の美術館は、けっこう人が多く
平日に行けるなら、平日に行った方がいいなという事を
久しぶりに思い出したりしました。
次は、どこの美術館にこうかな。
コメント
ボクはあまりした事がないですが、美術館巡りも楽しそうですね😃
写真の絵から奥薗姐さんが色々感じとったんだなぁというのが面白かったです。
ボクは写真の絵を見た時、なんか「寒々とした感じ」がしました。
色んな所行って、感性を磨いたり、リフレッシュして、今まで忙し過ぎた生活を少し修正して、人生が豊かに楽しくなる事を願っています🙏それでは失礼致します🙇♂️足立区一のお調子者f@
美術館巡りもいいものですよ。
映画と違って、ストーリーがないので、自分の想像力を自由に働かせることができるから
なんか、動かしていない部分を動かすような感じです。
是非、一度行ってみて下さい。
こんにちは~
いつも拝見していますが、コメントを入れるのは久しぶり(^^;
私も美術館が好きなので、ついお便りしたくなって。
絵をご覧になった感想が深くて素晴らしい文章だと思いました。
観ると書く、なんてあるかしら・・・。
お近くかどうか分かりませんが、今『川瀬巴水 旅と郷愁の風景』という特別展を八王子夢美術館という所でやっています。
夢美術館という素敵な名前に惹かれて、時々訪れています。
必ず平日に( 笑
よろしかったら、ぜひどうぞ ♪
コメントありがとうございます。うれしいなぁ。
美術館は良いですよね。
八王子夢美術館ですか。確かに名前がいいですね。
ちょっと遠いですが、行ってみたいです。
教えて下さって感謝感謝。