でいりいおくじょのBLOG

2019.05.22

平家物語

昨日、盛者必衰は平家物語みたいと書いたのですが

実は“100分de名著”という番組で

5月は平家物語が取り上げられています。

(全4回のうち3回まで終わりました)

 

平家物語というと、

栄華を極めた平家一族が、最終的に壇ノ浦で戦に負けて滅亡する話

というだけの話と思うかもししれませんが

 

物語自体、めちゃめちゃ面白んです。

私は宮尾登美子さんの訳で読みましたが

どんどん読んでしまう面白さです。

 

人間の弱さ、欲、おごり、ねたみ

人間の内なる負の感情に翻弄されていく人間ドラマは

シェークスピア的でもあるし

 

単純にストーリーだけを追っても、

手に汗握るハラハラドキドキの連続で

 

それを自分の人生に照らし合わせてみると、

一つ一つがどれも深く

考えさせられたり、教えられることがものすごくある。

 

武田信玄、上杉謙信、徳川家康といった

名だたる武将も好んだといわれているし

 

財界のトップや経営者の人たちの間で

平家物語を愛読している人が多いというのも

うなづけます。

 

それはそれとして

 

今回、感動したのは

能楽師の安田登さんの語り。

 

そもそも平家物語って作者不詳で

琵琶法師語る口伝で語り伝えられてきた物語なんですが

これまで、こんな風に琵琶の演奏で聞いたのは初めて。

 

聞いてみて驚きました。

そして、これは、まさに耳で聞く文学だと思いました。

 

能楽師の方の語りだけあって

とにかく臨場感がすごい。

 

文字で読むのとは、全く違う感じで

登場人物が生き生きと動き

音や振動まで伝わってくる。

 

本当にすごいです。

 

以前、野村萬斎さんの子午線の祀りという舞台を見たことがあるのですが

あの時は

確かに日本語の美しさは心に染みましたが

 

琵琶の切ない音と語りという、この本来の形は

何とも言えない味があって

映像がない分、頭の中での想像がバーッと広がって

 

こうやって、語り継がれてきたんだなあって思うと

ますますじんわりきます。

 

それにしても

能楽師の安田登さんの語りというのは

本当に贅沢です。

次が最終回ですが、

見てほしいです。

本当に見てほしいわあ。

 

2019年5月21日虎

う~ん、心に染みるわあ~

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