家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
たぶん1年以上前から、気づいていたんだけれど
昆布が品薄です。
売っていても、異常に高い。
私は、昆布を買ってきたら短冊上に切って保存して
それを、チョキチョキ細切りにして、使っていたんですが
(これだと、あらかじめ浸けておく必要も、引き揚げた後の昆布をつくだ煮にする必要もありません)
それまで気にいって買っていた昆布が
ことごとく売り場から姿を消し
更に、乾物屋さんに行って買おうと思っても
めちゃめちゃ高い。
スーパーで気軽に手に入らない上に
乾物屋さんに行っても、めちゃめちゃ高いとなると
昆布はもはや、家庭料理で使うものでなくなったのかな…って思ってしまう今日この頃です。
数年前から、ヨーロッパのシェフたちが昆布の美味しさに気づいて使い始めたというニュースを見たことがあり
たぶんこれまで、和食でしか使っていなかった昆布が
和食というジャンルを超えて、いろんな料理に使われ始めた事も
影響しているのかもしれません。
そもそも、和食に使う昆布って
北海道周辺の、日本の海にしか生息しない種類の昆布で
世界のあちこちの海で採れるものではない、というのを本で読んだことがあります。
だから、そもそも数量が限られているところに
もう20年くらい前から
今年は昆布が不漁っていうニュースを毎年毎年目にしていて
その度に、昆布の値段がどんどん上がっていくのを感じていました。
実際問題、環境の変化で
昆布自体、とれる量が激減しているのかもしれません。
なので、
これまでは、レシピを書く時に
昆布 1×10センチのもの1枚
っていう単位で書いていたのが
最近は
昆布 1×5センチのもの1枚
って書くようになりました(ちょっとでも、大事に使った方がいいかと思って)
更には、どうしても昆布を入れた方がいいもの以外は
レシピから昆布を外すようにしています。
家庭料理は、どんな人でも気軽に作れるものでなければならないと思っています。
高くていい昆布を使える人だけが、おいしい家庭料理をつくれるのは違う。
昆布を使わなくても、おいしくできる料理を考えるのも
家庭料理研究家の仕事だと、最近は思っています。
昆布の切り方も、こんな感じ、短くなりました
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