家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
最近、活字に飢えています。
読書の季節がやってきました。
身体が猛烈に文字を欲しております。
もともと、活字中毒気味なところがあるので
暇さえあれば、何かを読んでいるのが普通なのですが
ここ最近は、そういうのではぜんぜん足りなくて、
とにかく手当たり次第文字をむさぼり読んでおりまする。
夏の暑―い時に、外から帰ってきて
とにかく、麦茶をごくごく飲みたいような、あんな感じ。
文字が、言葉が、身体に染みるわあ~。
今日読んだのが
「お釈迦さま以外はみんなバカ」(高橋源一郎著 集英社インターナショナルe新書)
この本は、
高橋源一郎さん(個人的にファンです、はい)が
「源ちゃんのゲンダイ国語」というラジオ番組のコーナーで紹介された
変な読み物をまとめて、本にされたものだそうです。
これが、ばかばかしくて面白い。
へえ~、そんな本があるのかというような本が出てくる出てくる。
例えば
「写真と童話で訪れる高尿酸血症と奇岩・奇石」
・・・って
いったいこれ、どんな本やねん。
同じ著者のシリーズに
「写真と童話で訪れる糖尿病成人症とナイアガラ」
「写真と童話で訪れるインスリンのふるさとデンマーク」
などもあるそうな。
本というのは、
作りたい人が作りたいように作ればいいのだというお手本のような本ですね。
売れるとか、役に立つとか、感動を与えるとか
別にいいんだよ、そういうの。
本を作る人間として、勇気をもらったわ。
この本には、このほかにも、いろんな知らないことがたくさん載っていて
とても勉強ります。
例えば
コンセントって右と左で大きさが違うって初めて知った。
家のコンセント全部見たけど、全部そうなってた。
通常左が大きく
右の小さいほうは電気が来る側で、左の大きい方は電気が帰る側。
正式名称は、「配線用差し込み接続器」。
この知識が、いったいどこで役に立つのかはわかりませんが
ひとつ、賢くなった。
いい本です。
正式名称で思い出したことがありました。
ホッチキスの正式名称って知っています?
「簡易紙綴機」
昔、料理のレシピにホッチキスで止めるというプロセスを入れたら
(ホッチキスで止めるプロセスが入るレシピって、いったいどんな料理なのか
それは、話せば長くなるので、また別の機会に)
ホッチキスは登録商標なので、使えませんって言われたことがあるんです。
新聞の連載だったからですかねえ。
新聞って、ほら、言葉の使い方に厳しいじゃないですか。
それで、ホッチキスという言葉を別の言葉に差し替えられることになったわけです。
それが“簡易紙綴機”
結果、プロセスは
ホッチキスで止める
→簡易紙綴機で止める。
となりました。
この文章で、この料理の全貌を理解した人は、どれだけいたんだろう・・・。
今でも、それが気になっている・・。
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