家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
前から話題になっていて
ずーっと気になっていた本。
気になっているものの、読むのが怖かったのですが
読んでみたら、あてはまりすぎてびっくりでした。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本」
(武田友紀著 飛鳥新社)
このタイトルを見た時から
ああ、これは、絶対そうだわ…ってすぐに思ったんですよ。
まさに、私のことだわって。
で、ちらっと、最初の方だけ読んだら、
ああああああ~~~、これは、間違いない‥って確信して
逆に怖くなって読めなかったんですが
意を決して、読んでみたら、ドンピシャ、私の事でした。
そもそも「繊細な人」というのはどんな人かというと
アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提案したHSP(highly sensitive person)
という概念がベースになっているそう。
ざっくりと定義すると
光とか音とか、人のしぐさや言葉に対して、敏感に(ある意味過敏)に反応してしまう習性をもった人という事になります。
刺激の強いものが苦手だったり(刺激が普通の人より何倍も強く感じる)
不機嫌な人がいるだけで、心が不安定になったり(感情を引っ張られる)
競争が苦手で(勝っても負けても、心がボロボロになる)
小さなことに気が付きすぎて、気が回りすぎるから
普通に人が無視できるようなことに、いちいち傷ついてしまう
ざっくりいうと、そういう属性の人です。
この本の最初に、
簡単にチェックできる24個の項目があるのですが
実は、私、ほぼ全部当てはまっていました。
予想通り、「繊細さん」です。
この本の著者も「繊細さん」で、ひどく傷ついてこられた経験があり
時間をかけてそれを克服された方で
その経験をもとに、この症状で苦しむ人のカウンセリングを職業にされています。
だから、この本に書かれた、対処法や、克服法は、
どれもこれも、すごーく説得力があります。
この本を読むと
私自身も、同じようなことをして克服してきたなあって思いました
一見当たり前に見えるようなことが書かれているのですが
こういうあたりまえのことが、本当に効果があるんです。
刺激の強いものや、不機嫌な人には近づかないようにするとか
人に流されそうになっても、自分の気持ちを何とか伝える努力をするとか
人は人、自分は自分と、できる限り割り切るように努力するとか
最終的に、それでも乗り越えられそうにない時は
私は本や映画に逃げています。
物語に入り込めば、自分自身は傷つかずに済むので
私にとって、シェルターのようなものなのです。
ただ、読む本、見る映画のチョイスを間違うと
心がボロボロになって、しばらく引きずることもあるんですけどね。
でもね、私自身のことでいうと
悲しいことや、ひどいこと、残酷なことに対して、ものすごく敏感であると同時に
優しいこと、うれしいこと、温かいことなどにも、普通の人の何倍も敏感なので
できる限り、いいことに反応するセンサーをいつも一杯に張り巡らせるようにしています。
そうすると、少しの事でも、何倍も何倍もうれしくなったりするので
とっても幸せな日々を過ごせます。
人の幸せな姿を見ると、同じように幸せになり
元気な人を見ると、同じように元気になる
頑張っている人を見ると、何倍も何倍も頑張れる。
そっちの方のセンサーも、たぶんものすごく敏感なので
わたしの場合は、そちらの方に反応するように、日々暮らしています。
たくさん元気をもらうと
「繊細さん」もいいんじゃないかと思うようになれます。
「繊細さん」と「非繊細さん」
どっちが上とか下とかじゃなくて、ただの属性です。
その属性を知ることで、もっと生きやすくなると思うので
どちらの属性の人にも読んでもらいたい本でした。
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