家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
二人の老年男性が
3408キロという、壮大なトレイルに挑むストーリーです。
「ロング・トレイル!」
ビルは、これまでにたくさん作品を書き、たくさんの賞を取ったこともある作家。
けれど今は、すっかり年をとり、書くこともやめています。
ある日、友達の葬式に出た帰り
アパラチアン・トレイルというトレイルのことを知り
それに挑戦することを思いつきます。
そこからのビルは行動的です
ネットでいろんなことを調べ、道具をそろえ
一緒に行く友達を探します。
けれど、友達といってもみんな高齢なので、誰も一緒に行ってくれません。
唯一、一緒に行こうといってくれたのが、
かつて、けんかをして交友と絶っていたカッツでした。
カッツは、酒癖が悪く、酒が原因でトラブルを起こし、逮捕されたこともあるんです。
しかもカッツは、太り気味で歩くのもしんどそうで
膝にはチタンが入っている。
でも、行く気満々、歩く気満々。
そんなビルとカッツのコンビでのロングトレイルが始まります
全長3408キロ。
若者が歩いても5~6か月はかかり
最後まで歩いてゴールできる人は10%にも満たないという過酷なコース。
出発する時、ビルが言うんです。
“この道は人生と同じ。先は見えなくてもベストを尽くす”
いいねえ~ビル。
そんな二人の珍道中。
もう、いろんなことがあとからあとから起こります。
ネタバレになるので、詳しくは書きませんが
二人の会話も興味深く、その間に起こるいろんなアクシデントがすごく面白い。
途中森の中を歩いている時にビルが言った話が印象的でした
50年前、アメリカの森林の25%がアメリカグリだった。
高さが30mにもなり、葉を茂らせていた。
人は森を永遠のものだと考えがちだけれど
ある時、アメリカグリは菌にやられて、あっという間になくなってしまった。
それが自然の闘いというものだ
このセリフ、いろんな示唆に富んでいる気がしました。
例えば、成功とか、幸せとか、若さとか
人はそれを永遠に続くものだと思うけれど
実際は、すべて闘いの中にあって
自分で、それを守る努力をし、知恵を絞らなければ
どんどん失われていく。
でも、それを仕方ないとあきらめていいの?
ささやかでも抵抗する手はある。
それは好奇心を持つこと。
いろんなことに興味を持ち
先は見えなくても、一歩踏み出すこと。
だから、ビルはトレイルに挑戦しようと思ったんじゃないのかな。
どうせ・・とは思わず、
無理そうでもあきらめず
先が見えなくても、興味を持って、
常にベストを尽くす。
そういう生き方をすれば
人生の森は、常に育ち、葉を茂らせ続ける。
そんな希望を感じました。
なんとも後味のいい映画です。
おすすめです。
コメント
初めてコメントさせていただきます。そこそこ人生が見えてきたアラフィフ(「アラフィフでそこそこではまずいんちゃういの?」というツッコミは勘弁願いまして・・・)デス。書かれていたお言葉の通り、何も見えないのですがとりあえずの目標に向かって努力しております。ああ、これでいいんだなあ、と思えました。先は見えませんけれどもね。
コメントありがとうございます。
私も先は全く見えてません。これでいいのかと焦る気持ちもないわけではありませんが
今できることを一生懸命やれること、それ自体が幸せなのかなと思ったりしています。
目いっぱいもがきながら生きる、そういう人生がいいと思っています。
面白そうですね。今度見てみたいです。ロードムービーということで、「ネブラスカ」をオススメさせて下さい(ご存知だったら失礼!)。
仲の悪い両親を見るにつけ、家族を持つということに希望を見出せない男。痴呆が始まった父と一緒にモンタナからネブラスカへ
車で行くことになり、その途中で両親の過去に触れながら、今は色々あるけど自分の出生が幸せなものだったと知る・・・、みたいな話
だったと思います。特に劇的な出来事が起こるわけではないのですが、なんかいい作品です。お母さんの品の悪さが印象的。
「ネブラスカ」!!!
またしても、面白そうな映画を教えていただき、感謝です。
アマゾンで検索して見つけました。
早速見てみようと思います。
いつもありがとうございます。