でいりいおくじょのBLOG

2021.02.15

読書日記「少年と犬」

ちょっと前

私のアナログコミュニティーの“なべかま通信”で

面白かったというコメントを読んで興味がわき

読んでみました。

 

「少年と犬」(馳 星周著 文藝春秋)

 

この本は前回の直木賞受賞作品で

犬の話なので、読んでみたいと思っていたものの

そのままになっていた本でした。

 

こういう本もやっぱり出会いですね。

 

面白かったというコメントを読まなかったら

そのまま、手に取らないままになっていたと思います。

 

物語は、

多聞という犬が岩手県から熊本まで

いろんな人に飼われながら移動していく話なんです。

 

最初

野良犬の話なのかと思っていたら

東日本大震災の地震が関係していて

何かの理由があって

多聞は南を目指して移動していることが、だんだんわかってきます。

 

多聞は、行く先々で、いろんな人に飼われ

その飼い主の人生にそっと寄り添うんです。

 

ただ、その飼い主となる人たちは

いずれも、何か不幸をせおっている。

 

多聞もまた、何か不幸を背負っていて

言葉を話さないからこそ

通じ合うものがあるんです。

 

犬というのは、そういう存在なんです

 

ああ、この本は犬好きには、たまらないストーリーです

(ワカル、ワカルって思うところがたくさんある)

 

でも、

東日本大震災や

愛する人との別れや

生と死という問題

などが、物語のベースにあり

 

ああ、なんでこうなるのかというところも多々あり

最後は、涙が溢れます。

 

せつないです。

 

自分の力では、どうしようもない理不尽さに対し

そっと寄り添ってくれる多聞

 

最後の最後には

きっと、寄り添ってくれることで、救われたんだと思います。

 

それを、温かいストーリと感じる人もいるのかもしれませんが

私は、悲しかったです。

 

 

 

2021年2月14日読書犬

コメント

  1. しばわんこ より:

    なべかま通信にこの本のコメントを書きました。読んでくださって感想を書いて下さり、うれしかったです。 先日の地震で またこの本の事を思い出しました。 私も、最後のところ本当に涙が溢れて仕方がありませんでした。 思い出しても悲しくて、涙が出ます。読後感は、ちょっと重いかな。でも犬好きの人には勧めたい本です。 ‟多聞”(たもん)という犬の名前には、とても惹かれました。

    1. 奥薗壽子 より:

      本を教えていただき、本当にありがとうございます。
      直木賞受賞の時は、読みたい!!って思っていたのに
      タイミングを外すと、そのまま忘れてしまいがちですね。
      思い出させてもらって、本当に良かったです。
      犬好期は。要所要所でワカル、ワカルってところがありますね。
      読んでよかったです、感謝、感謝。

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