家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
ご無沙汰しております。
今日は、家庭の医学の放送があったので
久しぶりに書くことにしました。
今回は、にんにくに含まれるS-アリルシステインという成分が
大腸がん予防に効果があるということで
テーマはにんにく。
にんにくは醤油や酢、焼酎などに1~3年漬け込むことで
S-アリルシステインが3~10倍に増え、効果的に摂取できるのですが
1~3年も待てないということで
1日で増やす方法はないものかというのが、スタートラインです。
どうやったら増えるのか、データが全く無いので
順天堂大学の高橋徳江先生とアイデアを出し合い、
そして数値を測ってもらったものを元に、また新たにアイデアを重ね
という作業を、実際に何回かやり取りして
最終的に行き着いたのが、にんにく塩麹でした。
今までそういう実験をしたデータがないので
本当に手探り状態でアイデアを出し、調べていただいたような状況だったので
一晩で2.7倍にもなるという結果を聞いた時は
本当に、びっくりしつつも、やったー!!という感じでした。
さて、にんにくと塩麹を混ぜる割合ですが
塩麹が多いと、どうしても塩分を多く摂ることになってしまうので
重量にしてにんにくと塩麹を同量で混ぜることにしました。
つまり、
にんにく50g(だいたいまるごと1個でそれくらいになります)に対して塩麹も50g
重量で1:1です。
番組で使った塩麹は私が自分で作ったものです。
乾燥米麹 200gと塩70g、水300gをまぜて
約1週間熟成させました。
でもスーパーなどでうっている塩麹でも大丈夫です。
ただし、市販の塩麹だと
塩分量も甘みもまちまちです。
市販のものだと、私の作ったものよりも、多分塩分濃いめのものが多いので
若干塩麹の量を減らしてもらったほうがいいかもしれません。
それから、にんにくですが
ミジン切りにする時に
私は普段、木べらなどでぎゅっと押しつぶしてから微塵切りにするのですが
(その方が、繊維が潰れて香りがたちます)
今回すりおろした場合S-アリスシステインが減少したこともあって
潰さずに微塵切りにしました。
そのほうが、いいかと思います。
それから、にんにく塩麹ですが
漬け込んでいるうちに、にんにくが緑色に変色してしまうことがあります。
この時期出回っている新にんにく(にんにくにも新ものがあるんです!)だと
変色しないんですが
ひねのものだと、緑色になります。
(私も実際家で作ったのは、緑色になりました)
緑色になると、ちょっとぎょっとしますが
変色しても成分に影響はないそうなので
使っても大丈夫です。
もちろん味も変わりませんので、ご安心を。
にんにくのS-アリルシステインは
大腸がん予防はもちろんなのですが、免疫力をアップさせる効果が期待できると
番組の中でも先生がおっしゃっていたので
夏バテ予防、夏バテ回復効果も期待できるのではないかと思います。
にんにく塩麹。
今回紹介した料理以外にも、
炒めものや、ドレッシング、麺のつけダレなんかにも使えそうです。
ぜひぜひ、作り置きして料理にすこしずつ使ってみてください。
コメント
黑にんにく(自家製)に塩麹を加えフードブロセッサーで仕上げた場合の
効能はいかがになりますか。