家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
おばあちゃん子で育ったせいなのか
実は、基本的に人見知りで引っ込み事案
今こんな仕事をしているので、そんなふうに見えないかもしれませんが
本質的にはそうなんです。
だから、
出歩くより、家にいるほうが好きだし
大勢でワイワイ騒ぐよりは
一人で料理を作っているとか本を読んでるほうが
体質的には合っているんです。
それでも子供が小さい頃は
私のひきこもり体質が子供に伝染ってはいけないと思って
頑張って外に連れ出したりした時期もありますが
その子供たちも大きくなって
それぞれに、居心地のいい過ごし方をするようになり
私も堂々と家にいて
お菓子を作ったりパンを焼いたり
ちょこちょこっとあちこち片付けてみたり
そして、
気がつくと、本を読んでたりしています。
最近読んでハマったのが
「ゴールデンスランバー」
(伊坂幸太郎著 新潮社)
「土を喰う日々」
(水上勉著 新潮社)
「ハーバード白熱教室講義録」(上)(下)
(マイケル・サンデル 早川書房)
ゴールデンスランバーは映画にもなったので
映画を見た方からすると、なんで今さら本なの?
と思うかもしれませんが
実はこれまで
「オーデユポンの祈り」「重力ピエロ」
を読んで、正直、伊坂幸太郎作品は肌に合わないなと思っていたのですが
たまたま娘がこの本を読んでいて
そういえば映画化されてたなあ~なんて思いながら、
最初のページをめくっていくと
一気に、物語の中に突き落とされたような感じになって
後は、勢いで一気に読んでしまえます。
それまでの作品で、伊坂作品を好きになれなかった人も
この作品は、楽しめる気がしますよ。
どこにも出かけない日に、だらだらしながら読むのにおすすめです。
「土を喰う日々」は
もう3~4回読んでいる作品で
水上勉さんの軽井沢での自炊生活の話を次ぎごとに書いておられるエッセイ集
読むたびに
料理する=命をいただく
という、食べることの原点に戻れます。
料理をして美味しくならせているのは、自分の力ではなく
全て野菜の持っている力のおかげであるという
当たり前のことを最確認させてもらえる一冊なのです。
「ハーバード白熱教室講義録」は
NHKで放送されていた番組を書籍化したものです。
ハーバード大学の世界的な政治哲学者であるマイケル・サンデル教授が
人間の正義とか、道徳とか権利とか義務とか
わかっていそうで、実はあやふやな
人間の本質に関わるようなことをテーマに
公開授業されたものですが
これがもう、めちゃ面白くて
つまり、ものすごく難しいはずの哲学を
自分たちの身近な生活の一場面を例に上げつつ
自分ならどうするか、自分はどう思うかということを巧みに引き出しながら
一方的なお勉強ではなく
きちんと参加して考えながら、哲学というものを理解していけるように
講義が進められていくんです。
ゴールデンウイーク
お出かけするのもいいですが
家でゆっくり読書というのも
めっちゃいい時間の過ごし方な気がします。
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