でいりいおくじょのBLOG

2015.01.25

スパゲテイーをゆでるときの塩の量は?


最近知ったことなんだけど

市販のスパゲテイーソースって、

スパゲテイーをゆでるときに塩を入れなくてもいいように、味付けされているんですってね。

普段、ほとんど市販のソースを食べたことがないので、

そんなこと、考えたこともなかったので

慌てて、周りの人に切ってみたら

確かに、市販のソースを使うときは、下手に塩を入れてゆでるとしょっぱくなりすぎる

という意見が多かった。
 

そもそも、スパゲテイーをゆでる時になんで塩を入れるかというと

理由は二つあると思うんですね。
 

一つは、麺に味をつけるため

もう一つは、麺のコシを出すため。
 

コシのほうはともかくとして

もしも塩なしでゆでて美味しく食べられるのなら

(パスタ類は小麦粉をこねるときに塩を加えないので、塩分ゼロです)

これはもう、減塩したい人には、願ったりかなったり。
 

というのも、

食品成分表によれば
1.5%塩分の沸騰湯でゆでた場合、ゆであがった麺には0.4%の塩分が含まれることになるとあります。
 

ゆで湯の塩分濃度が、なぜ1.5%なのか、ということはさておき
0.4%塩分ということは

パスタ一人分80gに約0.8gの塩分が含まれることになります。

(パスタはゆでると重量が2.4倍になり、それに対して0.4%の塩分を含むため)
 

塩を入れずにゆでれば、それだけで1g近い塩分が減らせるのだとしたら

コシがなくなっても、まあ、そこは妥協できるわ、という人はいると思う。

だって昭和のころには

アルデンテなんて言葉、ほとんどの人は知らなかったわけだし

まとめてゆでて、ざるにあげておいたスパゲテイーを

炒めて作るナポリタンなんて、逆にレトロな感じがして人気があるそうだし。
 

なので、とりあえず、市販のスースを使うときは

塩なしでゆでるほうがいいんじゃないかと思うんです。
 

けれど、問題は自分でソースを作る場合。

塩を入れずにゆでると、味が決まらないんですよね、これが。
 

パスタに味がついていないと、その分ソースのほうを若干濃い目にしないと味のバランスが悪くなるんだけど

味のないものとからめた時にピタッと味が決まるようにソースを作るのって

かなり難しいと思う。
 

それなら、パスタはパスタ、ソースはソースでそれぞれちょうどいい味にしておいて、合わせるほうが絶対簡単で失敗がないはず。
 

そうなると、ちょうどいい塩加減でパスタをゆでるには、何%の塩分でゆでるのがいいのか

ということになります。
 

「塩分早わかり」 (女子栄養大学出版部)
 

という本の中にこんな記述を見つけました。
 

0.3%塩分のゆで湯でゆでた場合、程度な塩味がつき、歯触りも良く、麺に弾力も出る”
 

早速やってみました。

比較のために、同じ条件で1.2%塩分のゆで汁でもゆでてみました。

(なぜ1.2%塩分なのかは、後で説明します)
 

確かに、ゆであがりの歯触りとか麺の弾力では、それほどの差がないように思います。

けれど、麺の塩味には、かなりの差が。
 
1.2%だと、そのままソースなしで食べても普通においしいのに比べ
0.3%だと、体にはよさそうですが、何かもう少し塩分がほしい感じ。
 

さらに、パスタと一緒に野菜をゆでた場合

(茹で上がりにキャベツとかブロッコリーなんかを入れて、さっと一緒に茹でることありますよね)
1.2%だと、野菜に塩味がつき、野菜の甘味が引き出されておいしくなるのに対して
0.3%だと、野菜のうまみが抜ける感じ。
 

ここで私が注目したのは

ゆであがりの麺に含まれる塩分量。
 

栄養成分表によれば、1.5%塩分でゆでた時の麺の塩分は0.4%なのに対し
0.3%でゆでた時の塩分は、0.36%

(「塩分早わかり」参照)
 

実際口に入る塩分に換算すると、一人分80gとして
1.5%塩分でゆでた時は、0.8g
0.3%塩分でゆでた時は、0.7g
 

このデータを基に計算すると、ほとんど塩分量は変わらないことになるんです!!!

(実際口の中で感じる塩分は、かなり違う気がするけど)
 
0.3%塩分でゆでたパスタは、物足りない分をソースの味を濃くすることで補う必要があり

多分、ソースに加える塩分は、0.1gよりも確実に多いはず。

となると、ゆでるときに麺にしっかり味をつけておくほうが、結果として減塩になるということには、ならないでしょうか?
 

しかも、そのほうが、作るも簡単。
 

なので、ここまでの結論としては、しっかり塩を入れてパスタをゆでたほうが、味も触感も、塩分摂取量や作りやすさという点でも、おすすめということになります。
 

さて、ここまで考えたところで、残る問題は、何%の塩分でゆでるのがいいのかということです。
 

本格的なパスタの本などを調べてみると

大体1.2~1.3%くらいの塩分でゆでるのが、一般的なようです。
 
1.2%塩分を作るための塩の割合は

500㏄に対して塩6g。
 

塩小さじ1で大体6gになるので

500ccに対して塩小さじ1入れれば、難しい計算なしにこの濃度にすることができます。

これなら、覚えやすく、鍋に入る水の量に合わせて、塩分を加減しやすい!!
 

ちなみに、使う塩は

精製塩よりは粗塩、粗塩よりはごつごつした塊になっている岩塩みたいな塩

(できればイタリア産とかフランス産とか、あちらのやつね)

のほうが、確実においしく茹で上がります。
 

ソースの味付けに使う塩ならこだわるのも意味がありそうですが

ゆでるときに使う塩の違いで、ゆであがりがそんなに違うかと思うかもしれません。

私も最初、そう思っていましたが

実際やってみると、なんかわかんないけど、確実に違うんです。
 

ご飯を炊くときに水が違うとおいしさが違うことがありますが

それとよく似たことなのかもしれません。
 

もし、あちらの塩が手に入ることがあったら、ちょっと試してみると

なんだかワクワクして、パスタ料理が楽しくなるはずです。
 
 

ということで、今日の結論
 

パスタをゆでるときの塩分量は

湯500ccに対して塩小さじ1の割合で入れる。
 

**********************
 

今日の「日めくりレシピ」は「ダブルとろろ焼き」

昨日と今日は週末スペシャルで、長芋を使った料理を紹介しています。
 

一昨日の「日めくりレシピ」では「鮭と大根おろしのスパゲテイー」

を紹介しました。

大鍋にたっぷりの湯を沸かさなくても、上手にスパゲテイーをゆでる方法を紹介していますので、そちらも併せて参考にしてみてくださいね。
 

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奥薗壽子で検索してみてください。
 

「日めくりレシピ」

 

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