家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
昨日、奈良で三輪そうめんを堪能し
お土産に三輪そうめんを買って帰ろうかと思ったんだけど
持って帰るのが重たいし、東京でも買えるので
ちょっとめずらしい、そうめんの“ふし”を買いました。
そうめんは、うどんのように麺棒で生地を伸ばして包丁で切るという作り方ではなく
ひも状に伸ばした麺を2本の棒に八の字に引っ掛けて
両方から引っ張りながら伸ばして作ります。
くだと呼ばれる棒に引っ掛けた部分(曲がっていて太さがちょっと太い)だけを集めたのが
そうめんの“ふし”。
実は、以前九州に住んでいた頃に、ふしもよく料理してまして
ちょっと懐かしい食材でもあるのです。
というのも、九州って、島原そうめんとか、五島そうめんとか
有名なご当地そうめんもあり
流しそうめんの発祥地も九州だったりするので
(発祥地については、諸説あるみたいですが、いずれも九州)
そうめんをよく食べる土地柄であることは間違いないと思います。
普通は、みそ汁の最後に入れて
麺料理というよりは、みそ汁の具のようにしてふしを食べることも多いのですが
定番といえば、郷土料理のぼぶらそうめん。
私は、福岡で教えてもらいましたが
島原の郷土料理のようです。
ぼぶらというのは、カボチャのことで
かぼちゃの味噌汁にそうめんを入れて煮込んだものです。
普通のそうめんを入れることもありますが
そうめんのふしで作ることも多いのです。
今日は、ふしを手に入れたので
久しぶりにぼぶらそうめん、作りました。
かぼちゃを油で炒めてから、油揚げと一緒に煮て
かぼちゃが柔らかくなったところで、そうめんのふしを下茹でなしで直接入れ
最後に味噌で味を調え、鰹節を混ぜて出来上がり。
私が福岡で教えてもらった作り方は、水だけで煮て、カボチャの甘みとみそのうまみで
そうめんを食べるというものでしたが
煮干しのだしを使ったり、鶏肉を入れたりするやり方も、いろいろあるみたい。
今日は鰹節を入れ
最後に、おろししょうがをたっぷりのせました。
これは奥薗流です。
もう少しかぼちゃが煮崩れて麺にからんだら
山梨のほうとうっぽくなります。
かぼちゃの味噌汁の中に、そうめんが入っている感じでもいいのですが
ぼぶらそうめんというと
こんな風に、煮汁が少なめで
かぼちゃとそうめんの味噌煮みたいなのが私のイメージです。
(もしかしたら、本場の島原のは違うかもしれません)
ふしで作ると、一般的なそうめんとは違い、
ちょっと太い部分の食感が面白く
口の中に太い部分が当たると
なんだかわかんないけど、ちょっと得した気分になります。
ふしでなくても、作れますので
もし、夏のそうめんが残っていたら
ぼぶらそうめん、お試しあれ。
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実は、昼ご飯にかきたま玉にゅうめんを作って食べた後
ふしといえば、ぼぶらそうめんだったことを思い出しました。
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今日のお弁当
鶏ささみとピーマンのカレー粉焼き
ソーセージのケチャップ炒め
人参とレンコンのピクルス
かぼちゃのチーズ焼き
卵焼き
今朝はちょっと寝坊してしまい
必死で作ったので、簡単なおかずばかりです。
ささみは塩で下味をつけて、小麦粉とカレー粉をまぶして焼くだけ。
その横でピーマンを炒め、その横でカボチャを焼いて
ピーマンだけを先に取り出してから、
ささみとかぼちゃを一つのフライパンで一緒に蒸し焼きにすると、同時に2品作れます。
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