家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
ショートカットなんで、
ほぼ一ヶ月~一ヶ月半くらいの感覚で髪の毛を切りに原宿に行きます。
普段原宿に行くことなどないので、ちょっとした楽しみでもあります。
今日は、表参道のおしゃれなカフェでランチをしようと決めていて
若い子たちに人気のカフェをネットで探して
ハンバーグランチなんか、食べちゃいました!!
実は、東京に来てもう20年くらいになるのですが
そのほとんどは、子育てと仕事と家事に追われていて
原宿も、表参道も、青山も、ほとんど行ったことがなく
もちろん、カフェランチもしたことはなく
お酒も飲まないので
夜に出歩くことも全くなく
東京に住んでいても、東京のことは何にも知らない田舎者なんです。
今年、娘が社会人になったことで
ようやく、一人の時間ができて、こうやって出かけられるようになったというわけ。
表参道のカフェで、若い人たちに交じってハンバーグなんか食べていると
もしも、若い時に
こういうところでランチするような生活をしていたら、
その後の人生は、きっと違うことになっていただろうなと思ったりします
けれど、20年くらい、
毎日毎日、子育てと家事と仕事をわき目もふらずにやってきたことで
今の自分があるのだと思うし
いくつになっても、こんな風に初めての経験にワクワクできるんだってこと
今子育てや家事に追われている人たちに
声を大にして、伝えたいのです。
子育てや家事に時間をとられ
自分の時間なんかまったくない生活をしているときは
トンネルの先に、まったく光が見えず
自分の人生は、自分の思うようにならないまま終わるのかと思った時もあったけれど
暮らしは、日々確実に変化していて
同じことを繰り返しているように思う毎日でも
少しずつ、何かは変化していて
自分の時間がない、ない、
ゆっくりお風呂に浸かりたい、ゆっくり寝坊がしたいなどと
そんなささやかなことも、ままならない毎日だったのが
ある日気が付いたら
自分ひとりの時間を、いかに有意義に楽しく過ごせるかという問題に直面していたりするわけです。
その時、それまでやれなかったことを、やったって遅くないと私は思っています。
今日、若い人たちが、楽しそうにランチしているところに交じって
私も、気持ちは同じよう20代30代になって、がっつりハンバーグを食べました。
お店に入るときは、あまりにも場違いな感じがして、ちょっと躊躇したけど
いざ、中に入って、楽しそうな会話に耳を傾けて
その空気の中に身を置いてみると
なーんだ、別に、今ここにいても、自分の中ではちっとも違和感ないなあ、と思えて
なんだか、楽しくなってきました。
この先、60になっても70になっても80になっても
私、こういうカフェにご飯を食べにこれたら
ちょっと楽しいし、逆にかっこいいやん、と思ったりしました。
今日は、ちょっと時間がなくてできなかったけど
今度は、歩きながらクレープなんか食べてみようかな。
人生でやり残したことがないように、
今までやれなかったこと、全部やってみなくっちゃ。
いつからだって、いくつになったって、わくわくできるんだもん!!
やれないことなんか、ない!!
遅いことなんか、全然ない!!
さてさて、
今日は、そんなこんなで、カットもして
他の仕事も忙しくて、そうそうゆっくりもできず
帰ってくる時間も遅くなってしまったので
夕飯は、鮭のかす汁を作りました。
今日は、夕方ころからちょっと寒くなってきたので
体の温まる具だくさんの汁ものは、うれしいかなと思ったのです。
鮭のあらがあったらよかったんだけど
見つからなかったので、今日は塩サケの切り身で
鮭は、野菜と一緒に最初からコトコト煮る方法が一般的だけど
そうすると、鮭が出し殻になって、ばさばさになってしまうので
私は、先に野菜を煮て
(今日は、昆布、だいこん、にんじん、ねぎ、しめじ、あぶらあげ)
一煮立ちしたところで、食べやすく切った甘塩鮭を入れ
再び沸騰したら、火を止めて余熱で野菜と鮭に火を通します。
(火を止めて10分くらいで、野菜も鮭もいい感じに火が通ります)
ことこと煮ないことで、鮭がふっくらおいしく仕上がり
しかも生くさくなりません。
その間に酒粕の準備
酒粕は耐熱容器にいれ、そこに煮汁も少し加え
電子レンジに30秒~1分。
スプーンで混ぜるととろとろのペースト状になるので
保温調理で野菜が柔らかくなったところに、これを入れます。
ペースト状になっているとすぐに溶けるのがいいのです。
あとは、味を見てお味噌を溶きいれれば出来上がり。
鮭の塩分によって、味噌の量を調節しながら入れるのがポイントです。
おろししょうがを入れてもおいしいし
ほんの少し、牛乳や豆乳を加えると
和風シチューのようになって、それもまたおいしいものです。
かす汁。
これのおいしさは、逆に大人にならないとわからないかもなあ。
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