家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日も再び関西での仕事
朝早いので、早起きするのがちょっと辛いけど
その分、早めに仕事が終わり、
あとは自由な時間なので、うれしい仕事です。
今日は、ちょっと遅めのお昼を大阪で。
大阪といえば、やっぱりきつねうどん!
甘辛く煮た油揚げの味が、だし汁に染み出して
お汁がちょっと甘めの味になるのが、おいしいです。
今日はこの後、京都に行って
国立博物館で開催中の琳派展を見てきました。
それにしてもすごい人!!
平日の午後で40分待ち。
この琳派展は、
本阿弥光悦から、俵谷宗達、尾形光琳、乾山、酒井抱一へとつながる
緩やかな流れを時代をさかのぼりながら見ることができる展覧会で
中でも圧巻は
俵谷宗達、尾形光琳、酒井抱一の風神雷神図。
この3つの風神雷神図が一堂に会するのは、なんと75年ぶりだそうで
それぞれ現物を見比べることができるというのは、相当すごいこと。
私自身、これまでテレビの美術番組とかで、比較されているのは見たことがありましたが
テレビで見るのと、現物を見るのとは、まったく違う迫力で
特に俵谷宗達の風神雷神は、いまにも画面から飛び出してきそうな迫力。
圧倒されました。
恐るべし、俵谷宗達!!でした。
さてさて、
博物館のあとは、例によって京都ごはんです。
今日は、京都に行ったときによく立ち寄る「竹きし」へ。
つきだしは、柿に見立てたサーモンのてまり寿司に、栗の渋皮煮、銀杏、焼きシイタケ
小さなな器に入っているのは、柿の白和えです。
次は、よこわのあぶり。
よこわというのはクロマグロの若い魚のことで
関西の独特な呼び方のようですね。
若いので、さっぱりした味わいなんですけど
それをあぶることで、ぐっとうまみがアップする感じになります。
この後、
子芋の唐揚げやら、かぶのカニあんかけ、なすの味噌田楽などをちょこちょこっと食べて
最後はやっぱり釜飯を食べなくっちゃ。
ここの釜めし有名で、実際、とってもおいしいのです。
いろんな種類があるんだけど
今日は、秋らしくマツタケ、栗とホタテの2つをチョイス。
釜飯というと、全国的に有名なのが峠の釜めしですね。
益子焼の土鍋の中でしょうゆ味で炊いたご飯が炊いてあって、
上に卵やら牛肉の時雨煮やらシイタケやら、いろんな具の乗っているあれ。
あれはあれで、完成されたおいしさがありますが
京都の釜めしは、どちらかというと炊き込みご飯って感じで
釜飯を食べさせて入れるお店が、あちこちにあります。
峠の釜めしっぽい、ちょっと濃いめのこっくり味のところもあれば
具だくさんで、ぜいたくな具を楽しませてくれるところもあり
それぞれ、おいしいとは思うのですが
竹きしの釜めしは
ご飯のおいしさが引き立つように、だしと薄口しょうゆ、シンプルな具材で炊き上げた
いかにも京風な炊き込みご飯。
ご飯のおいしさと、具材のうまみ、シンプルな味付けだからこそ、
それぞれのおいしさがぐっと引き立つ感じで
さらに、ご飯自体がうす味なので、おこげの香ばしさ(醤油の焦げた香り)も
効果的に、うれしさとおいしさをアップさせます。
京都人の私としては、
自分が作る炊き込みご飯とすごく近いので
なんだかほっとできるおいしさです。
コメント