家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日は、お芝居を観てきました。
去年の4月から娘が社会人になり
少し生活に余裕ができたことあって、
時々お芝居を見に行く時間ができて喜んでいたのですが
ここ数か月、もろもろ忙しくて、まったく時間が取れず
今日は、誘っていただいたので、思い切って行ってきました。・
見てきたのは
Mother ~特攻の母 島濱トメ物語~
南九州の知覧町で「富屋食堂」を営み、多くの特攻隊の面倒を見て
特攻の母と呼ばれた島濱トメさんの物語で
実際に特攻に行かれた本人が書かれた遺書や手紙をもとに
物語を脚色されたものです。
少々重いテーマで
涙なしでは見られませんが
戦争を経験していない世代がここから感じ取れることはたくさんあって
少なくとも、平和であるということの尊さ
自分の大切な人が突然死ななければならない理不尽さは
心の奥深くに響きます。
このお芝居は、広く光栄に語り継がれなければという思いで
かれこれ7年も繰り返し上演されており
MOTHER プロジェクト70として、全国で上演されています。
東京は今月28日まで新国立劇場で上演されていますので
興味とお時間のある方は是非是非。
*************************
さてさて
お芝居の話はさておき、今日のお昼ご飯の話を。
今日のお昼は、担々麺を作りました。
最近担々麺がちょっとしたブームだそうで
そんな話を聞くと、無性に食べたくなったのです。
担々麺というのは、天秤棒で担いで売られていたことから
担の文字が使われていて
麺にピリ辛の肉みそをかけた四川料理です。
担いで売られていたものなので、もともとは汁なしですが
日本に紹介されたとき(陳健民さんが紹介されたそうです)
日本人が好きな汁麺にして、辛みをマイルドにするために芝麻醤を加えられたというのは有名な話。
今、中国の食の歴史について書かれた本を読んでいるのですが
四川料理というと激辛というイメージがありますが
唐辛子が中国に伝わったのは明の末期で17世紀
さらに食用として栽培されるようになったのは18世紀の初めらしく
それまで、四川料理の辛みには、主に山椒が使われていたそうなんです。
そういえば、マーボー豆腐も、本格中国料理店のって山椒の痺れるような辛味ですよね。
だから、担々麺も本当は、豆板醤とかじゃなくて、山椒の粉を使ったほうが本格的な味に仕上がるということのようです。
で、私の作る担々麺ですが
四川の方には申し訳ないほど、完全に日本式の担々麺です。
肉みそは
豚のひき肉に、みそ、砂糖、にんにく、しょうが、豆板醤で味付けて肉みそを作り
スープは、煮干しのだしに豆乳を入れてコクとまろやかさを出し
オイスターソース、練りごま(芝麻醤じゃなくて)、しょうゆなどで味を調えました。
更に、青梗菜!!
担々麺って、なんか青梗菜が添えてあるイメージが私の中であって
こうして出来上がったのがこれ
食べるときにラー油をかけて、さらにピリ辛にしました。
(寒いときは、ピリ辛にすると体が温まっていいですよね)
完全に日本式の担々麺ですが
どこか懐かしさを感じる、やさしい味です。
これ、もしかしたら、ラーメンではなくソーメンとか稲庭うどんとかでもおいしいかも。
今、あちこちにおいしいラーメン屋さんがあって
個性的な担々麺も、あちこちで食べられますが
自分で作る、こんな日本的な担々麺も、気持ちがほっこりしていいものですよ。、
コメント