でいりいおくじょのBLOG

2016.08.21

タコの梅煮

最近、タコを梅干しだけでシンプルに煮るのがマイブームです。

タコはサラダや酢の物もおいしいし

しょうゆ、みりん、砂糖なんかを入れて、しっかり甘辛味で煮たのも好きですが

シンプルな梅煮にワサビなんかをチョンとつけて食べると

いくらでも食べられるんです。
 

やっぱり、シンプルな料理は力がありますね。

以前は、土鍋で煮ていたこともあるのですが

最近はもっぱら圧力鍋。
10分ほどでびっくりするほど柔らかく煮えるので、本当に気軽に作れます。
 

実は、こんなシンプルな料理にも、いろいろ試行錯誤した経緯がありまして
 

というのも、以前、正統な江戸前寿司を出しておられるお寿司屋さん弁天山美家古寿司に行ったとき

タコの塩煮という料理があって
 

シンプルに塩味で煮てあるタコが、とってもおいしかったのです。

で、江戸の料理の本を紐解いてみると

確かに、タコは古くから料理されている食材ですが

醤油は関西が先で、関東での製造はそのあとなので

江戸時代の最初の頃は、塩味で煮るのが一般的だったようですね。
 

それを知ったら、がぜんタコの塩煮が作りたくなって、挑戦してみたのが最初。

ところが、スーパーで売っている湯でタコを使うと

ゆでる段階ですでにかなりしっかり塩味がついているので

ちょうどいい塩味で煮上げるのがすごく難しいのです。
 

そこで、ああでもない、こうでもないと試行錯誤していくうちに

たどり着いたのが、お酒と梅干だけでタコを煮る方法。

水と酒を半々で入れて、梅干しを一個(つぶさずに丸ごと入れる)、

そこにぶつきりにした湯でタコを入れ

圧力なべで10分。
 

本当は、タコを切らずに大きいまま煮るほうがうまみが抜けにくいし

食べる時に切るほうが、切り口もきれいになのですが

切らずに煮ると、柔らかくするためにもう少し長く圧力をかける必要があって

それも、いろいろやってみたのですが

切って10分で煮上げたほうが、家庭なら簡単だし、煮あがってすぐに食べられるのも手軽でいいのではと思い

私は切ってから煮ちゃいます。
 

それよりも、大事なポイントは、梅干しを入れるだけで、西留に味をつけないということ。

土鍋でコトコト煮る時は、煮る時間が長いので味が抜けてしまうため煮汁に塩を入れておく必要があるのですが

圧力なべで一気に煮る場合は、短時間で一気に過熱するので味が抜けないため、煮汁に味をつけなくても大丈夫なのです。

というか、むしろ味をつけないほうが、ゆでタコ本来の塩味だけで

失敗なく丁度いい味にピタッと決まるのです。
 

味付けをしないほうが失敗なく味が決まる、ということを発見してからは

煮タコが手抜き料理の一つになって

何かもう一品というときにも、ささっと作れるようになりました。
 

食べる時にワサビをつけると、本当においしい!!
 

煮汁はタコのいい味が出ているので

タコを食べた後、タコの煮汁で大根を煮たりしています。

その時初めて梅干をつぶし、しょうゆとみりんで味を調える感じ。

タコの残りの煮汁とは思えない、おいしい味になり

これがまた、得した気分なのです。
 
 

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