でいりいおくじょのBLOG

2014.07.29

油揚げ

京都人というのは、何かといえば、じゃこか油揚げを料理に使いますね

私も、冷蔵庫の中にはいつもこの2つは必ず入っていて、

あともう一品というとき、これさえあれば、何なりと作れたりします。

たとえば、菜っ葉類と油揚げとさっと炊いた煮びたしは、定番中の定番だし

カレーうどんにも、そうめんにも、炊き込みご飯にも

なんにでも油揚げを入れます。
 

油揚げというと、油抜きはしたほうがいいのか、という質問をよく受けます。

私は油抜きはしませんが、

油揚げの油は酸化していないのでしょうかとか、

過酸化脂質は大丈夫でしょうか、とか

そういう話になると、もう個人の価値観の問題になるので

気になる方は、どうぞ油抜きしてください、としか言いようがなくなります。
 

ただ、私が油抜きをしないのには理由があって

京味の西健一郎さんがエッセイの中で
 

油揚げを使うのは、油のコクをプラスするために使うのだから

油抜きしてしまったら、油揚げを使う意味がなくなる

というようなことを書いておられて

これにすごく納得したからなんです。
 

確かに、昔から京都で煮物に油揚げをつかったのは

油揚げの油のおかげで、肉なしでもコクのある味に仕上がるからだと思うんですよね。
 

だから、基本、私は油抜きはしないんです
 

ただ、例外があって

それは油揚げを甘辛く煮るとき。

お稲荷さんとか、きつねうどん用の油揚げですね。
 

あれを作るときは、丁寧に油抜きしたほうが、

ふっくらやわらかく仕上がり、油揚げが何倍も上等になります。

味も中までよくしみこみます。
 

油揚げとひたひたの水をフライパンに入れて火にかけ、

沸騰したら、火を弱めて2~3分煮て、湯を捨てる

これを3回繰り返します。
 

ズボラな私にしては、丁寧な仕事です。

でも、なんですかね、せっかくお稲荷さんを作るのなら

やっぱりおいしく作りたいと思うわけで

ここのところは、絶対譲れない部分なんです。

京都人のこだわりなんでしょうか。
 

その一方で、

油揚げだけをカリカリに焼いたのもおいしいですね。

カリカリに焼く場合は、逆に絶対油抜きをしてはダメ。

油がないと、カリッと焼けません。
 

カリッと焼いた油揚げに、しょうが醤油をかけたのもおいしいですが

ピザ用チーズをのせて、とろりと溶かすのもいいですね。
 

私は、玉ねぎと鰹節とピザ用チーズをのせて

オーブントースターで焼くのが好き。

この場合は、ケチャップやピザソースより、醤油が合うように思います。
 

油揚げは、100gで386キロカロリーと、ちょっとカロリー高めですが

カルシウムや鉄分をはじめ、微量ミネラル類も豊富なので

汗をかいて、ミネラルが不足しやすい時期には

上手に料理に使いたい食材です。
 
 

******************************
 
Walker47で連載中の「日めくりレシピ」
 

今日の料理は、「油揚げと中根儀の甘辛炒め」
 

油揚げを焼いて甘辛味をからめるだけなので

甘煮を作るより、うんと簡単にできます。
 

コメント

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop