家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
『下半身に筋肉をつけると「太らない」「疲れない」』(中野ジェームズ修一著 だいわ文庫)
食べる量は増えたわけでもないのにどんどん太っていく、なんでだろう~
なんて話をすると
あちこちで、ああ、私も私も~っていう声で大盛り上がり。
夕飯のご飯を半分にしたとか
おやつはなるべくカロリーの低そうなものを選ぶとか
飲み物でカロリーをとらないようにしているとか(甘い飲み物を口にしない)
ひそかに涙ぐましい努力をしていたりするわけです。
女性は、やっぱり体型と体重、気になるし
気にならなくなったら、それはそれでヤバい感じもするし。
その原因、実は筋肉の減少によるものかもしれません。
何でも20歳をピークに一年に1%ずつ筋肉量は落ちていき
その結果基礎代謝も落ちていくために、消費されるエネルギーは年々少なくなる
となると、同じだけ食べていたのでは、当然太る!ということのようです。
この本はそういう筋肉の基礎知識、
効果のですエクササイズ
食生活のアドバイス
そして、アンチエイジングを意識する生活を続けるためのモチベーション維持の方法まで
が、まとめてある一冊。
著者はメンタルとフィジカルと両方の面からの指導をしておられるスポーツトレーラー。
有名なところでは11年半ぶりに復活されたクルム伊達公子選手の
全日本選手権のタイトル獲得までの身体蘇生を担当された方なのだそうです。
なぜ筋肉をつけることが大切なのか
筋肉ほど脂肪をエネルギー源として消費してくれるものはないそう
また筋肉の乳酸濃度が高まると成長ホルモンが分泌されるのですが
その成長ホルモンというのがお肌の艶やハリを保つ働きをしてくれたり
代謝を促進してくれたりするのだそう。
つまり、筋肉量が減ると、代謝されるエネルギー量が減っていくだけでなく
どんどん老けこんでいくということにもなりかねないんですね。
では、なぜ下半身の筋肉かというと
老化は足腰から起こるらしく
下半身の筋肉が少なくなると、長時間立ったり歩いたりするだけで疲れやすくなる
そうなると、動くのが億劫になるわけで、これはどんどん老けこむ原因に。
下半身には体の中の大きな筋肉が集中しているので、
下半身を鍛えるということは効果的に筋肉を鍛えて増やすことができます
また、下半身は第2の心臓と言われていて
下半身の筋肉の収縮によって
心臓から送り出される血液を足の先から落ち揚げてくれるわけですから
脚のむくみを減らし、血液の循環を活発に改善してくれることになるそうなのです。
というようなことを総括すると
下半身の筋肉を鍛えることによって、
太りやすい、疲れやすいが解消される!ということになるそうなのです。
そういえば
今月号の「栄養と料理』の便秘解消の特集で
腸腰筋を鍛えるエクササイズが載っていました。
腸腰筋というのは大腸の周辺、腰椎から大腿部をつなくあたりにある筋で
主に、足の上げ下げや姿勢をコントロールするのに使われている筋肉
腸腰筋と腹筋を鍛えれば、便を出す力が強くなるので便秘改善になるらしいのです。
(何もしなければ加齢とともに弱まる!)
また、腸腰筋を鍛えるにはウオーキングがいいのですが
(足を上げ下げすることで筋力が鍛えられる)
血行も良くなるし、蠕動運動も起きやすくなるし、ストレス発散も出来る。
腸腰筋を鍛れば、いろんな意味で便秘解消につながるということがわかる特集でした。
ということはつまり、
太りにくくなる、疲れにくくなる以外にも
下半身の腸腰筋を鍛えれば、腸の動きも活発になり
便秘解消にもなるというわけです。
この本でも様々なトレーニングが紹介されていますが
私がいいなと思ったのはスクワットです。
スクワットというのは
たった状態で膝を曲げ、そのまま、また膝をのばして立つ動作を繰り返す運動です
スクワットは足腰をトータルに鍛えるのに最適な運動らしく
体の中の一番大きな筋肉である太ももとおおしりの筋肉を増やすことができるのだそう。
そこで私はちょこちょこっとスキマ時間を利用してスクワットをしています。
例えば、台所でお湯が湧くのを待っている時とか
野菜が柔らかく煮えるまでの時間とか
パスタが茹で上がるまでの時間とか
そういう時に、10か位くらいやるわけです。
この本によれば、ちょっと負荷をかけたほうが成長ホルモンがでて
更にアンチエイジング効果があるということなので
私は、そのへんの醤油や味醂のボトルなどを両手に持ってやっています。
正直、はたから見ると変な人ですが
いや、こういうのは、もうやったもん勝ちだと思っています。
それに台所だったら、目撃されてもせいぜい家族だけだし。
この本にも三日坊主でもやった10回やれば1っヶ月やったのと同じと書いてありました。
たまに、思い立った時にやるだけでも
やらないよりは、やったほうがいいと思うんですよね。
スクワットをやったら、ついでに肩をグリグリ回しておくとか
両手をうえに伸ばしてみるとか
わざわざじゃない、ほんのちょっとした運動でも
体の血行が良くなったり、筋肉が減少するスピードをちょっと遅らせることができたり
確実、あると思います。
最近寒い日が続いていますが
外に出ないと運動不足になりがち。
でも、家の中でも、ほんのちょっと意識するだけで
筋肉を減らさないようにすることはできます。
そういうやる気を起こさせてくれる一冊でした。
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