家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
おからって、地味に根強い人気がありますね。
かくいう私も、おから、大好き。
子供のころに見た「素浪人、花山大吉」という時代劇で
近衛十重四郎演じる花山大吉がおいしそうにおからを食べるシーンを毎週のように見ていたことにより
おから=おいしいものという相関図が、頭の中に刷り込まれているんです。
(古い話ですいません)
昔は、おからといえば、ニンジンとかしいたけとか入れて
ちょっと濃いめの甘辛味で煮て食べる以外に、おから料理ってなかったように思いますが
最近は、お菓子、おかず、サラダなどに変身し
便秘改善やダイエット食材として人気ですね。
確かに、おからに含まれる食物繊維の量は、全食品中でもトップクラス。
けれど、そのほとんどが不溶性の食物繊維です。
食物繊維には、不溶性と水溶性があって
不溶性のほうは文字通り、水に溶けていない繊維ですから、
腸の中で便のかさ増しの役割を果たします。
なので、便秘の改善には大いに役に立つのですが
その一方で、不溶性の食物繊維ばかりを大量にとりすぎると
便が硬くなり、大量に食べすぎると
逆に腸の蠕動運動を、しづらくしてしまうことがあります。
なので、それを予防するためには
不溶性食物繊維ばっかりを大量にとりすぎないことと
水溶性食物繊維もバランスよくとることが大事になってきます。
水溶性食物繊維は
便の中の余分な水分やコレステロール、余分な脂、有害物質を取り込んでくれるので
腸の中のデトックス効果が期待できるんです。
そのことにより、水溶性の食物繊維を食べると
便が水分や油を含んで柔らかくなり、腸の中を緩やかに移動しやすくしてくれるんですね。
水溶性の食物繊維は、
きのこやイモ類、オクラ、モロヘイヤなどのねばねばした野菜に
比較的多く含まれていますが
野菜や果物全般にはたいてい含まれていますので
おからを食べるときは、おからだけを大量に食べるんじゃなくて
野菜や果物を組み合わせるといいですね。
もちろん、水分をしっかりとるのもお忘れなく。
ところで、おからって、日持ちがしないことも
大量に料理して、一度に大量に食べてしまう原因になりますね。
最近、私がやっている保存方法は、とっても簡単です。
おからを買ってきたら、ジッパー付きの袋にどどっと入れて
袋いっぱいに平たく伸ばして、そのまま冷凍庫に入れるだけ。
ほぼ凍ったところで、使いやすい大きさにぽきぽき折って
再び冷凍保存。
凍りすぎたり、袋に対しておからが多かったりしたら厚みが分厚くなって
ポキポキ折れないときもありますが
その時は、しばらく常温に出して、ちょっと溶けたところで包丁を入れれば
ザクザク切ることもできます。
それを、再び元のジッパー袋に入れて冷凍。
使うときは、適当な大きさのかけらを数個取り出し解凍。
大きさを選べば、バッチリ必要な重量になります。
これって、本当にいい加減な冷凍なので
正直長期保存はむかないし
長期保存すると、霜や別の食品の臭いもついちゃいます。
けれど、おからって大事に長期保存するというよりは
冷凍することで、冷蔵保存するより少し日持ちさせることができればいいと思っていて
それよりむしろ、手軽に料理に使うってことのほうがうんと大事だと思ってるんです。
昔は50gとか100gずつとかラップして冷凍してたけど
結局は、ちゃちゃっと冷凍するほうが、どんどん気軽に料理できるような気がするんです。
きれいに冷凍すると、満足感はあるけど、
その満足感で終わっちゃうみたい、私は。
それに、ほんのちょっと保存期間が長引くだけで
無理に大量に料理して、大量に食べることもなくなるし
冷凍庫にあれば、ちょっとおなかがすいたときにも、気軽に使えるんですよね。
冷凍しておいて、1~2週間くらいでさっさとたべきっちゃう。
おからをちょこちょこ料理して、ちょこちょこマメに食べられて
おなかの調子もバッチリ
腹持ちもよく、余計な間食が減る・・・
そういういい習慣が付けばしめたもの。
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今日の「日めくりレシピ」は
おからの磯辺焼き
おからがモチモチに大変身。おやつにも、軽食にも。
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