家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
毎年そうなんですけど
お正月が一段落したこの時期って、自分が何を食べたいのか、何を料理したらいいのかいのかわからなくなります。
ほら、年末から正月にかけて肉やら魚やらなべ物やら煮物やら
とにかくいろんなものを食べちゃったので
食べたいもの、作りたいものがなくなっちゃうんですよね。
で、娘に何を食べたいと聞いたら「いなり寿司!」って。
正月明けのこの時期、なぜかいなり寿司が食べたくなるみたいで
手帳を見たら、去年もやっぱりこの時期にいなり寿司を作っていたことが判明
不思議~、なんでいなり寿司なんですかね~。
でも、せっかくなので、いなり寿司、作りました。
私のこだわりは2つあって
一つ目は油揚げの油抜き
普段、油揚げを煮物などに入れる場合は、油抜きはしないんですけど
いなりずしの場合は3回ゆでこぼして、徹底的に油を抜きます。
油をしっかり抜くことで味がしみ込みやすくなるし、ふっくら柔らかく煮上がる気がするのです。
二つ目は塩分
いなり寿司って、油揚げを煮るのに大量の醤油と砂糖を使い
すし飯にも塩を使い、
更に、ご飯に具を混ぜたら、その具にも塩分が入っているので
調味料が3段階で入ってくるので、油断するとかなりの塩分になるんですよね。
しっかり味のついたいなり寿司は、たしかにおいしいんですけどね
せっかく手作りするのなら少しどこかで塩分量を押さえたい。
いなり寿司なんて、手軽に安く買えるのだから、家でわざわざ手間暇かけて作る必要なんてないようなものですが
塩分量をおさえられるというのが、自分で作る大きなメリットだと思っているのです。
では、どこで塩分を抑えるかということですが
まず、中に入れる具には、味がついてなくても大丈夫。
酢飯の味と油揚げの味があるので、具に味がついてなくても、ほとんどわかりません。
これで、一つ塩分が減らせました。
問題は、酢飯と油揚げと、どちらで塩分を引き算にするか。
一応ね、これまでいろいろやってみた結果
油揚げの味付けも市販のものよりは、薄味にすることができますが
薄くしすぎると、いなり寿司の美味しさ自体が半減してしまう気がするんです。
逆に中の酢飯は、油揚げにしっかり味がつけておけば、かなり塩の量を減らしても大丈夫というのが私の持論。
私は、酢をちょっと多め、ゆずの皮を入れて香りをプラスし
更に、柚子の果汁も入れて、酸味をきかせ気味にします。
そうすると、塩分控えめでも、ほとんどわかりません。
でもね、いなり寿司のような、昔ながらの家庭料理は
塩分を気にしながら食べるというよりは
ああ美味しいね、おいしいね、と言いながら食べるようなものなので
減塩を気にして、いろいろ試行錯誤していることは、作り手である私の心の中だけの話で
食べる時には、塩分の話はしないということは、一応心がけています。
食べている時に、塩分がどうの、カロリーがどうの、なんていうのは
美味しさが半減しちゃうものね。
時々、ちょっと匙加減を間違って、薄くなりすぎた時は
あー、ちょっとしょうゆの量を間違ったわ~って、軽く笑ってすますこともありますが。
家庭料理で大切なことの優先順位は
栄養や、カロリーや、塩分や、手軽さや経済性や
人それぞれいろんなことがあると思いますが
私の中では、楽しく食べること、これが最も大切なことだと思っています。
そういう意味ではいなり寿司、テンション上がりましたよ。
多めに作ったので、明日の朝ごはんも楽しだわ。
コメント
先生、おはようございます。
家庭料理のよさ、よく分かります。
そこには、愛があるんですね。
このいなり寿司には、酢飯だけでなく、先生の愛も詰まっているのですね✨。
先生、今日も一日健やかにq(^-^q)。
いなり寿司も、繰り返し作っていると、段々上手になってきて、それもまた、うれしいんですよ、自己満足ですけどね。
いなり寿司 我が家も大好き!
よく母が作ってくれて、(実家は豆腐屋さん)
作る度 母を思い出します。
豚汁付きで、母と同じ食べ方なんです(^-^)v
なつかしいお母さんの味を持っている人は、人生の宝物を持っているようなものです。幸せですね。