家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
ベランダの沈丁花が咲き始めました。
とてもいい香りです。
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の中で
一番記憶に直結しているのが嗅覚だというのを読んだことがあります。
確かに、味覚にしても、視覚にしても
時間とともに、どんどん変化してあいまいになるけど
匂いだけは、ちがいますね。
例えば、街を歩いて、ふと父親と同じ整髪料の匂いを空気の中に感じるだけで
一瞬にして、子供の頃、父親が洗面所で髪の毛を調えていた情景を思い出します。
後、雨上がりの土の匂いとか
それは、子供の頃。祖母の家の縁側眺めていた庭の風景を思い出します。
なんだろう、普段は思い出したりもしないようなことが
ある匂いがふっと鼻先をくすぐるだけで、一気に記憶の遠くの方までさかのぼってしまうの。
そういう意味で、私にとって沈丁花の匂いは中学の時の卒業式です。
中学校の校門のところに沈丁花が植わっていて
卒業式の時に、満開に咲いていたんですね。
沈丁花の香りが嗅ぐと、あの時の寂しさとか、新しい何かに向かうドキドキとか
あの時の気持ちが、そのまま蘇ってくるから不思議です。
これまでは、街を歩いている時、どこかの家の庭に植えられたのが香ってきて
ああ~って思っていただけだったのですが
去年、ベランダの改造をした時に
沈丁花を植えてもらったのでした。
まだ、1年目なのでとっても小さいですが
これから、少しずつ大きくなると
また、新しい香りの記憶が作られていくのかな。
1月の大雪で、かなりダメージを受けてしまったので心配していましたが
無事に咲いてよかった~。
コメント
先生、おはようございます。
大雪にも負けず、無事に咲いてくれたのですね。
沈丁花は、先生の想い出の香りなんですね。
そしてベランダからまた新しい想い出が足されていくのでしょうね✨。
先生、今日も一日健やかにq(^-^q)。
春は、いろんな花が次々咲いて、それだけで心がウキウキします。
沈丁花、亡くなった父が大好きでした。
「新築の家には縁起が悪い」という周囲の反対を押し切って、植えたのです。
残念ながら枯れてしまったのですが、沈丁花の香りは私も大好き。血は争えないな、などと思う春です。
道を歩いている時でも、ふと沈丁花の香りがするときがあって、思わず立ち止まって、どこに咲いているのか周りをきょろきょろしたりしています。