でいりいおくじょのBLOG

2018.04.05

読書日記「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」

タイトルに地名がついている漫画とか、映画とか、歌とかって

大体ヒットするというのがお決まりのようで

私は逆に、その狙ってきているような感じがあまり好きでなく

手を出さないようにしていたのです。

 

だから、この漫画も、タイトルは知っていたけれど

読んだことはなかったんです。

 

ところが、たまたまkindleで無料お試し読みの本になっていて

それなら読んでみるかと読み始めたら(結局タダには弱いのね)

これが面白くて、面白くて。

 

「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」(マキヒロチ著 ヤングマガジンコミックス)

 

物語は吉祥寺。

強烈なキャラの双子姉妹が経営している重田不動産が舞台です。

 

そこに吉祥に住みたいと思っているお客さんが来るのだけれど

最終的には、吉祥寺以外の場所を案内し

そのお客さんが抱える人間ドラマを織り交ぜながら

一話完結のお話です。

 

お客さんのニーズに合った物件を紹介しつつ

その物件の周りにある商店街だとか、パン屋さんだとか、小さな公園だとか

ガイドブックには載っていないような、街の情報を知ることができる仕掛けになっています。

 

言ってみたら、孤独のグルメの不動産バージョン、みたいな感じかな。

 

実は私、10数年前に、今の住まいに引っ越すとき

吉祥寺も候補に挙げていて

というか、本当に吉祥寺に住みたいと思って物件を探していたんです。

 

でも、結局いろいろ条件に合うものがなくて

今の場所に引っ越したのです

確かにあの時、

吉祥寺の賑々しさや、オシャレ過ぎない感じとか

交通便利さとか、いろんなお店があって便利そうなところとか

その前に住んでいたところと比べても、まぶしくてあこがれるような感じはありました。

 

今でも、吉祥寺は大好きな街で

住んでみたい気持ちもあるけれど

吉祥寺だけが住みたい場所じゃないというのも、すごくよくわかります。

 

都市開発という名のもとに

人気のある店や便利な店が集まった商業施設がぼこぼこできて

どの駅に降りても同じ風景に見える、

重田不動産の姉妹が言った言葉がとても印象的でした。

 

実はこれ、私の故郷の京都でもじわじわと問題になっていることで

全国チェーンのお店があちこちにできて(それはそれで、旅行者にとっては便利なのだとは思うけれど)

京都らしいお店が、一つ、また一つとなくなるのはさみしいです、ホント。

 

便利で快適であることと

昔ながらの洗練されすぎていないものが、うまく共存できればいいんだけれど。

それが、そんなに難しいことだなんて。

 

それにしても、漫画の中で紹介されている町がどこも素敵で

トップの雑司ヶ谷は、お正月に行ったばかりだったので、親近感がすごくわいたし

駒澤大学のあたりも住みやすそう。

中野もいいなあ。

 

もう少し若い時に東京に出てきて

こんな風に、2年だけとかで、いろんな場所に住んで見たかったなあ。

この漫画を読むと、

ガイドブックに載っている東京都は違う東京を感じることができて

それがとっても面白かったです。

 

IMG_5946

コメント

  1. Yu-ki より:

    先生、おはようございます。

    話題作ですね。
    私も、学生時代に東京で暮らしていた時、吉祥寺に憧れていました✨。

    色々な角度から見ると、新しい発見や気付きがあるものですね。
    作者は、相当ご自分の足で東京の町を歩かれたのでしょうね。
    それを考えると、この本、凄い重みがありますね?。

    先生、今日も一日健やかにq(^-^q)。

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