家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
昨日の続きです。
京都には、京都中華というジャンルがあり
今回の京都旅行でも、京都中華を食べたという話でした。
もう一軒訪れたのは、
八坂神社にほど近いところにある八楽
こちらは以前一度行ったことがあるのですが
その時は、予約なしで行ったため満席で入れず
あきらめて帰りかけたところ
あまりにも残念がったのがかわいそうに思ってくださったのか
1~2品だけなら、ということで食べさせてもらったのでした。
その時、ちょっとだけ食べただけなのだけれど
すごーくおいしくておいしくて
次回は絶対に予約していこうと心に誓ったのでした。
あれから1年くらいたったでしょうか。
今回ようやく行くことができました。
まずは、豚肉と新玉ねぎの炒め物
新玉ねぎと豚肉をしょうゆ味で炒めただけなのですが
淡路さんの玉ねぎの甘味とうまみが、何とも言えずおいしくて
正直、自分でも作れそうな気はするのですが
やはり、どこかに京都っぽいエッセンスが潜んでいます。
次は小籠包
これは娘のリクエスト。
京都中華は(特に祇園の中華料理屋さんでは)ねぎを使わないこともあり
中の具は、はんなりとした優しい味わい。
食べる時も、生姜のせん切りだけで黒酢はつけません。
生姜も、しっかり水にさらしてあり、辛みも香りも限りなく控えめです。
次はエビチリ
京都中華というのは、舞妓さんや芸子さんも食べられるように
葱やニンニクを使わないのはもちろん、ピリ辛もほとんど使わないのが普通なので
京都中華のエビチリというのがどんなものか、興味津々。
食べてみると、確かに辛みは向こうの方でかすかにピリッと来るような感じ。
しかも、ネギが入っていないからか、中華な感じがせず
品のいい和食を食べている感じです。
あんがたっぷりで、そのあんがすごーくおいしい。
ぷりぷりのえびと、たっぷりのあん。それだけですごくご馳走ですねえ。
次はアワビの塩炒め
ちょっと贅沢なものを食べてみよう、ということになったのでした。
これも通常の炒め物に比べ、あんの割合がたっぷり
しかも、そのあんがすごーくおいしい。
薄味なんだけれどコクがあり、ぷりぷりのアワビにうまーくからんで
その旨みがアワビを引き立てて、品良くまとまります。
わさびが添えてあるので、途中わさびを混ぜて食べてみたのですが
このわさびがまた辛み控えめで、またしてもこれが京都中華か~って感じです。
最後は、鶏のから揚げの甘酢あんかけ
これは、前に来た時に食べて感動した一品で
もう一度あの味を確かめたくて、注文しました。
普通、こういうのって、
濃い目の甘酢あんを鶏のから揚げにからめて、あんの味で食べさせると思うのですが
こちらのは、から揚げ自体にしっかり味がついていて
野菜入りの甘酢は薄味で品のいい味なんです。
それがたっぷりとかかっていて、おいしいあんもご馳走なんです。
実はこちらのお店
お主人が、一人で全部の料理を作っておられて
作っておられる姿は寡黙で、ちょっと強面なのですが
料理をされていないときは、一転、ものすごく気さくで面白い方。
おかみさんもまた、すごーくお話上手で良い方で
ご夫婦とても仲良しなのが、見ているだけでもわかる感じ。
そういう家庭的な雰囲気もまた、ここのお店の美味しさにつながっているような気がしました。
とっても美味しくて幸せで、気持ちのいい時間を過ごさせていただきました。
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