家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
2冊目の新刊がいよいよ発売になりました。
「奥薗流からだ想いのひとりごはん」
文化出版局 1500円
今回はひとりごはんです。
平成29年度食育白書によると
ほとんど毎日一人でご飯を食べている人の割合は11%
ひとり暮らしの人が増えているということもあるかもしれませんが
生活パターンが多様化しているせいで
家族がいても、一人で食べる機会が多くなっているということなのだと思います。
実際、私自身も
家族と一緒に暮らしてはいるものの、ここ数年は、夕飯を一人で食べる割合はずいぶん増えました。
もちろん、料理研究家という仕事柄、朝も、昼も、夜も自分で作ります。
家族が食べる時は家族の分も、自分だけなら、一人分を。
最初は、この一人分を作る、というにずいぶん苦労しました。
一人分って、結構難しい。
材料を無駄にしたくないという思いから、ついつい作りすぎてしまったり
自分のためだけに、一人分を作ることってめんどくさいなあと思ったり。
でも、ある時気づいたのです。
無理しなくてもいいんだと。
メインのおかずさっと焼くだけ、お皿に盛るだけのようなものでもいいんだと
もっと簡単に、気楽に。
ただ問題は、野菜です。
野菜はやっぱりたっぷり食べたい。
メインのおかずは、焼き魚とか、さっと肉を焼くとか、シンプルでもいいけど
野菜って、意外にシンプルに食べるっていうのが難しい。
けれど、かといって買ってきたお総菜では、十分に食べられないし、
意外に、自分の口に合うものも少なく
外食でも、やっぱり野菜が足りない感じ。
そうか、野菜だ。
ひとりごはんで問題になるのは、いかに野菜を食べるか。
どうすれば一人分でも、野菜をむだなく、手軽に、たっぷり、おいしくたべられるか
ここが、ひとりごはんの壁なんだわ。
それに気づいてから、試行錯誤を続け
そうして出来上がった野菜を手軽にたくさん食べるためのレシピ
それをまとめたものが、今回の本です。
以前dグルメで連載していたレシピとは別に
(一部重複している部分もありますが)
もっと簡単に、作りやすくしました。
更には、野菜を上手に食べきる方法も、合わせて紹介しています。
一人分を作ると、中途半端に野菜が残ったりするのが、私自身ものすごく嫌なので。
食べきるための方法としては
まず、少ないポーションで買うという事なんだけれど
それでも、キャベツとか、白菜とか、大根とか
やっぱり余ることもあるので
そんな時は、ついでに切っておいたり、塩でもんだり、まとめて加熱したり、冷凍したり
私が、実際に、いろいろやってみて、
これなら、無理なく続けられるんじゃないかという方法を、紹介しています。
いずれにしても、
食べることは、毎日の積み重ねで
やっぱりきちんとしっかり食べることが、丁寧に暮らすことだと思うんです。
やりたいことをやって、毎日楽しく、幸せに暮らすこと
そのベースになるのが、日々の食事です。
家族の健康を考えるのと同じように、自分の健康も考えて
日々、自分の身体を想って、一人分のご飯を作ってもらえたらうれしいなと思います。
本を手に取っていただけたら幸いです。
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