でいりいおくじょのBLOG

2018.07.30

鹿ケ谷かぼちゃの煮物に挑戦!

先日、京都の安楽寺のかぼちゃ供養で、

鹿ケ谷かぼちゃの煮たのを頂いた時

鹿ケ谷かぼちゃを買って帰ったので、今日は煮てみました。

 

一応、鹿ケ谷と、鹿ケ谷のかぼちゃの説明を少しさせてください。

 

鹿ケ谷というと、歴史の教科書に必ず出てくるのが鹿ケ谷の陰謀。

平安時代、後白河法皇の近臣たちが、鹿ケ谷にある俊寛の山荘で

平家滅亡の密談をしたところです。

 

鹿ケ谷と言えば、東山のふもとのあたりで、

私の友人が鹿ケ谷に住んでいるんですけど

今でも、イノシシが出るようなところです。

いまでも、そうなのですから、平安時代と言えば、隣近所に家はなく

密談するには、最適な場所だったのではと思われます。

 

その鹿ケ谷で栽培されている伝統京野菜が鹿ケ谷かぼちゃ。

真ん中がくびれた、不思議な形をしています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

以前、京都の伝統野菜を取材させていただいたことがあるのですが

徹底した自家採取で、きちんと種を取って、

伝統の品種を絶やさないように努力されているんです。

 

だから、この鹿ケ谷かぼちゃも、京都の伝統野菜を売っているような、特殊なところでしか手に入らず

そもそも、大量に栽培されていないので

今まで、自分で料理したことは一度もありませんでした。

 

今回、かぼちゃ供養に行かせてもらったおかげで

運良く買うことができました。

 

さてさて、この鹿ケ谷かぼちゃ、どうやって煮たらいいのか

売っていたお兄さんに聞いたところ

品種改良されていないので、西洋かぼちゃみたいに甘くないため

ちょっと濃い目の味で煮るのがいい、というアドバイス。

 

でもね、お寺でいただいたのは、結構薄味ておいしかったんだけれど

あの味にするには、いつものかぼちゃの煮物よりも、濃い目の味で煮ないとああならないんだとか。

 

とは言え、薄味で煮てもそれなりにおいしいんじゃないかと思って

試しに西洋かぼちゃと同じように煮てみたんです。

 

そうしたら、ほくほく感がなく(いわゆる日本かぼちゃの硬い食感)

甘さも、旨みも、薄い感じ。

お寺でいただいたのと全然違う出来上がり。

 

そこで、水と調味料も足して煮直してみたら

今度はかぼちゃがみるみる煮汁を吸っていったのでびっくり

 

でも、実が柔らかくなっても、今度が川がちょっと固い感じ。

なかなか難しいです。

 

ふたをしてもう少しことことに続けて

ようやくあのほくほくした食感に近づきました、

 

多めの煮汁でしっかり煮ること、ここも大事なところなのかも、です。

 

で、味を濃い目にしたら、まあまあ味加減は良くなったんだけれど

何かちょっと物足りないので、かつお節を足すことに。

 

西洋かぼちゃを煮る時、

カボチャ自体に旨みがあるから、私は水だけで煮ることが多いのですが

(それで十分おいしく、むしろだしを使わないほうがストレートにかぼちゃのおいしさを味わえると私は思っています)

鹿ケ谷かぼちゃの場合は、ちょっと旨みがほしいかなという感じ。

 

でも、水分多めにしっとりに上げた方がおいしいので

水を少し足してからかつお節を入れ、

全体に、煮汁が残っている感じで仕上げ

そのまま味を含ませました。

 

そうして、出来上がったのがこれ!!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

うん、安楽寺で食べたのに、かなり近いです~。

塩分、ちょっと高めですが、食べた感じは全く濃くありません。

 

考えてみたら、カボチャも品種改良が進んで

どんどん美味しくなって

たぶん、それはカボチャだけのことではなくて、他の野菜もそうで

いろんなものが、どんどん改良されているはず

 

鹿ケ谷かぼちゃの素朴なおいしさと、それをおいしく食べるための料理法

今のかぼちゃの改良された味と、それをおいしく食べるための調理法と

 

守るところと、変化していかないといけないところと

料理する側、食べる側も臨機応変に対応していかないとね。

 

まだあと半分残っているので

もう一度、大事に大事に料理してみようと思います。

 

コメント

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop