家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
近所の本屋さんで、今話題の本として紹介されていたのが
「FACTFULNESS」
10の思い込みを乗り越え、データーをもとに正しく見る習慣
オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド著 日経BP社
世界で100万部の大ベストセラーだそうなので
とりあえず、読んでみることにしました。
ファクトフルネスというのはデーターや事実に基づき、世界を読み解く習慣のことだそう。
冒頭に、13の質問があって
たとえば世界の人口のうち極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?
A:約2倍になった
B:あまり変わっていない
C: 半分になった
とか
世界の平均寿命は現在何歳でしょう?
A:50歳
B:60歳
C:70歳
のような質問。
正直、私は世界情勢には疎いほうなので
どれもあてずっぽうで答えるしかない状態なんだけれど
それでも、まあ常識というか、平均的な感覚は持っているはずだとおもっていて
13問のうちの、半分くらいは超えられるんじゃないかと思っていたんです。
ところが実際は
13問のうち、正解したのはたった3問。
筆者が世界中で、この質問をした結果は
平均正解率2問だって。
いかに思い込みで、現実と違うイメージを抱いているかってことですね。
テレビや新聞や、映画やドキュメンタリー番組や
そういうものから入ってくる情報って
どうしても、極端にひどい話だったり、困難な状況のことばかりで
よくなっている方の話は、意外に報道されないことが多いので
知らず知らずのうちに、偏った認識を持っていたり
いったん持ってしまった認識を変えられずにいたりしているみたい。
この本を読んで、それじゃあ自分の認識を軌道修正するのは
相当難しなあというのが、正直な気持ち。
この本で書かれているのは世界情勢についてだけれど
これが身近な健康の話だったとして
例えば、ふと思い浮かんだのがコラーゲン
コラーゲンが肌に良いといわれていますが
実際は、コラーゲンはたんぱく質の一種なので
消化吸収されるときに、アミノ酸に分解されてしまい
それがかならずしも肌に直接作用するってことはないそうなんです。
これは、もうあちこちでいろんな方が書いておられるし
たぶんきちんとしたエビデンスもあると思うんだけれど
それでもやっぱり、コラーゲンを取ると肌に良いようなイメージはなくならない。
鶏の手羽先料理なんかを食べると、
コラーゲンがたっぷり→お肌プルプルって、思ってしまう。
そうじゃないって、頭でわかっていても、そう思ってしまう。
でも栄養学的には根拠がなくても
プルプルになるって思って食べていることで、人は幸せになるのだとしたら
それはそれでいいんじゃないかとさえ、思ってしまう。
正しい情報
正しい認識
それは、大事なことかもしれないけれど
その正しさが、どういうところで役に立ち、
その正しさによって、何がもたらされるのか
というところにまで目を向けていかないと
ただ単に、正しい情報を得るだけでは、
何も変わっていかない気がするなあ。
私の友人は、高価なコラーゲンを通販で買って毎日飲んでいて
「それ、効くの?」
って聞いたら
「めっちゃ、効く」
って即答した。
正しさって、いったい何なんだろう。
ますますわからなくなる・・・。
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