家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
温かくなってくると
ベランダのあちこちで花が咲き
今はちょうど沈丁花が花盛りです。
沈丁花はとにかく香りがいい。
ベランダに出て、水やりをしたり、他の花の世話をしている時でも
風の中に沈丁花の香りが混ざっていて
思わず手を止めて、しばし香りを楽しんだりしています。
沈丁花の香りというと
思い出すのは卒業式です。
私の通っていた中学校の裏門のところに
大きな沈丁花の樹があって
毎年事ころには、たくさんの花を咲かせていました。
あの頃、そんなに沈丁花を気にしていたわけではないのだけれど
沈丁花の香りをかぐと
なぜか、中学校を卒業するときの気持ちになるんです。
さみしい気持ちと、新しいことが始まるドキドキするような気持と
そしてそこから芋ずる式に、あの頃のことをいろいろ思い出したりします。
あらゆる記憶の中で、匂いの記憶というのは
一番深いところにつながっているといわれていますが、
確かにそうだと思います。
そんなわけで
毎年この時期、私はしばしば中学生に戻っていたりしています。
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