でいりいおくじょのBLOG

2020.08.29

私のレシピの作り方

料理本を作る仕事は

台所で試作ばかりをしているイメージですが

実際は、机に向かっている時間の方が多いんです。

 

私の場合、

ある程度、頭の中で味を作り込んでレシピに書き

それを実際に作って、細かいところを修正するという順番でレシピを作るからで

実際に作る時は、かなり出来上がっている状態なのです。

 

レシピを作るやるかたは、人それぞれだと思うんだけれど

 

私は、最初の作業は、すべて頭の中でやるんです。

 

頭の中に作業する材料や道具があって、

それを使って作っている手元がみえていて

そこで、キャベツを刻んだり、鶏肉を焼いたり

頭の中で実際に料理をしている映像が見えていて

あっと思ったら、そこで止めたり、巻き戻したり、

食材を入れ替えてみたり、最後の味付けを変更してみたり

というようなことをやっています。

 

ここはもう少し砂糖を入れてみようとか

ちょっと甘すぎるから、やっぱりやめてみりんにしようとか

味の調節もできるし

切り方を変えて、出来上がりの印象を変えることもできます。

 

頭の中でやっているので、

どんな風にでも、すぐに変えることができるから何度も何度もやり直しがきくのがいいところです。

そうやって、いろんなパターンを試しながら、レシピを作り込んでいくのです。

 

マトリックスっていう映画がありますが

バーチャルの中で、格闘して、どんどん強くなっていったりするんだけれど

要はあんな感じ

頭の中のバーチャルで料理を作って、修正している感じ

 

そうして、ぎりぎりのところまで頭で作り込んで

そこから文字に起こして、試作です。

 

かなり作り込んでも

やっぱり実際作ってみると、思っていたのとは微妙に違いも出てくるので

そこからは、満足が行くところまでは実際に作らないと、やっぱり無理です。

一回で決まる場合もあれば、何度も何度も作る場合もあります。

 

泥沼に入り込んだ時は

家族は同じものを延々何度も食べさせられることになりますが

うちの家族は、そういう事にも慣れてしまっているので

ありがたいことに、文句も言わず、食べてくれます。

 

他の料理研究家の先生が、どんな風にレシピを考えておられるのか

かなり興味はあるけれど、そういうのは聞いたこともないし

たぶん、皆さん秘密のやり方があるんでしょうねえ。

 

いずれにしても、産みの苦しみと産みの喜びの日々です。

2020年8月28日トラ

実はシャイやねん・・・。

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