でいりいおくじょのBLOG

2019.09.23

広い世界

父親の教えとして、いつも心にとめていることが2つありまして

“自分の哲学を持て”

“専門馬鹿になるな”

 

“自分の哲学を持て”は

20年以上前、料理研究家になることを決めたとき

料理研究家などという職業が何なのか

あの当時、父には全く理解できず

どんな職業でも自分の哲学がるかないか、そこが大事だという事を

教えてくれたんだと思います。

 

人のまねではない、料理哲学。

 

あの時、自分には料理の才能も、スキルも、経験も

すべて足りないものだらけでしたが

自分の料理哲学とは何かを一生懸命考え続けてきました。

 

もう一方の“専門馬鹿になるな”

これは、広い視野を持てという事なんだと理解しました。

 

料理研究家として、料理を知っていることは大事ですが

料理のことしか知らないと

やがてかならず行き詰まる

そういうことを、父は言ったのだと思います。

 

なので、料理だけじゃなくて

いろんなことに興味を持って、面白がる

そういうことを大事にしてきました。

 

ところが最近、

それだけじゃないなあと思う事がありまして。

 

実は来年、大学の全学部あげての同窓会があり

そこでの講演を頼まれたんです。

 

で、その同窓会の幹事をやってくださっている皆さんとの食事会に出席したんですが

それが、とてもいい出会いとなりました。

 

その時出会った幹事の皆さんは、

普段私が仕事でご一緒させていただく方々とは違う職業の方ばかりで

そのせいもあってか、

そこで交わされる会話が、すごく新鮮で面白かったのです

 

で、思いだしたんですよ、父の教訓。

専門馬鹿になるな。

 

そして思ったんです。

いろんな人と出会うこと、大事だなって。

 

知らず知らずのうちに、人間関係が狭くなっていますね。

 

加えて

自分の持っている知識やスキルを

損得勘定なしに、誰かのために役立てること

こういうことも、とっても大事だなと思いました。

 

そういえば父はこんなことも言っていました

 

人に何かを教えさせてもらう機会があれば

それは、こちらから授業料を払ってでも

教えさせてもらえと。

 

孫悟空は、力いっぱい飛んでも

お釈迦様の掌から、抜け出すことができなかった。

 

けれど、

 

自分の損得抜きで、誰かの役に立ちたいと思って暮らしていたら

そういう、気持ちを持った人と出会うことができて

 

そういう出会いがあれば、

何か、お釈迦様の掌の向こうにある、大きな世界を見ることができるんじゃないか

そんな気がした私でした。

 

2019年9月21日孫悟空

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