家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
誰でもそうだと思うのですが
50代は、人生についていろいろ考える時期ですね。
人生100年、折り返し地点を過ぎて
平均寿命が60歳くらいだった時代とは
明らかに生き方が変わってきているのをひしひしと感じます。
なので、そういうことをテーマにした本も、やたら目に付く。
そんなわけで、今日読んでみたのは
「バカになれ 50歳からの人生に勢いを取り戻す」(齋藤孝著 朝日新書)
タイトルからして、そのまんまです。
曰く
50歳代は幸福度の格差が最大になる年代なんだそうです。
でその差がどこから来るか
結論から言うと、
自分が時間を忘れて打ち込める好きなことを見つけて
その好きだっていう気持ちに忠実に生きられたら、幸福度は上がる
という事、だそうです。
こんな風に書くと
なーんだ、って思うけれど
いやいや、なかなかそんな風に、気持ちを切り替えられないのが
この年代だと思うんです。
私自身についていうと
時間を忘れるくらい好きなことが、あるんですよ。
本当にこれをやっていれば楽しいこと。
料理!
といいたいところなんだけれど
じつは料理以外で、時間を忘れるくらい楽しいことが
いくつかありまして。
例えば、
京都について勉強することとか
読書とか
絵を描くこととか
映画を見るとか
ガーデニングとか
こういうことをやり始めると
一日があっという間に過ぎてしまうほど
楽しくて楽しくて仕方ない。
でもね、楽しいなと思いながら、いつも心に引っかかるものがあって
料理研究家なんだから
料理以外のことに夢中になるってどうなのよ。
って、もう一人の自分が、いつもいつも心の中で私に言うのです。
人生のすべてを料理に捧げたのではなかったのかと。
いや、確かに、料理は楽しいし
料理をやっている時は、それはそれで時間を忘れるくらい夢中になっているし
まだまだ、勉強しなければならないことや
もっともっと研究しなければならないことが、まだまだたくさんある。
なのに、料理以外のことに、夢中になってどうするのか。
少しでも世の中の役に立てることと
何の役にも立たないけれど楽しいこと
この二つ、どう折り合いをつければいいのか
悶々とし続けていたのです
この本を読んで、心が軽くなりました。
バカになればいいのだと。
自分の心の赴くままに、夢中になれることをやっていいんだと
バカになって
世の中の役に立たないようなことに夢中になってもいいんだと
思えました。
お金持ちになって、大きな家に住んで
ブランドの服を着て、いい車に乗って
社会的地位を確立して、人気者になって
そういう事が自分にとって幸せだとは、
私はまったく思っていないので
そういうことに執着することも
必死になって目指す必要も全然なくて
自分の人生にとって、大事と思うものの優先順位を考えると
好きなことを夢中になれる時間も
かけがえのない大切なものであることに気づきました。
また、夢中になれることがたくさんあって
それを手当たり次第やってみることで
料理自体も、もっと面白くなる予感がする。
なんか、人生、楽しくなってきたぞ!!
コメント