2019.10.30

読書日記「しあわせ眼鏡」

最近ブックカフェに興味があって

といっても、そんなにすごくよく知っているわけでも

しょっちゅう行っているわけでもないのですが

 

何の目的もなく

ふらっとお店に入って、

ずらっと置いてある本の中から、面白そうな一冊をえらんで

ゆっくりページをめくりながら本を読む。

 

いや～、これって、すごく贅沢な感じがして。

家でコーヒーを飲みながら本を読むのとは、全然違うんです。

 

今日はそんな贅沢な時間を過ごしてきました。

 

読んだ本は

「しあわせ眼鏡」　　　　（河合隼雄著　海鳴社）

 

心理学者の河合隼雄先生が、幸せとは何かという事を書かれた本で

ものの見方を少し変えるだけで、同じ現象が全く違って見えるという事を

しあわせ眼鏡という言葉で表現されています。

 

これを読むと、

自分は、世の中の価値観に左右されないで、自分の幸せ基準をきちんと持っていると思っていたけれど

まったく、そんなことはなくて

むしろ、ちょっとしたこととで、気持ちが揺れまくっていることに気づきました。

 

正直に白状するとね

思ったように事が進まなかったり

思ったように、人から評価されなかったり

そんなこと、本当にちっちゃなことで

気持ちがアップダウンして

最終的に自分がものすごくダメに思えて、落ち込んだりしちゃう。

 

何やってるんだろう、私って感じ。

 

心の中では、自分のやっていることに誇りを持っているし

一人でも二人でも、誰かの役に立てることこそが幸せだと思っているはずなのに

そのちっちゃな、チクッとした痛みが、どんどん自分の中で広がっていって

挙句、自分をマイナス評価したり、不幸にお見えたりするきっかけになる。

 

河合先生は

そういう自分を否定せずに、

しあわせ眼鏡をかけてみることを提案されています。

つまり、自分を客観的に見て、ありのままの自分を受け入れること。

 

何をもって、幸せといい、何をもって不幸というのか

それって、自分が決めているだけなんです。

自分が置かれている状況を客観的に見て判断しないとね。

 

今日は、ブックカフェで本を読んで、ゆったりした時間を過ごせた。

それだけで、ものすごく幸せなこと。

そのことを、少しも評価せずに

チクっとした針の先の痛みだけを痛い痛いと思う

馬鹿みたいだな、私。

子供みたいだな、私。

 

チクっとした痛みなんかより

ゆったりした時間の方が、何倍も何倍も幸せなことなのに。

 

しあわせ眼鏡をかけられてよかった。

 

心揺れるのが人間ですが

そのたびに、また眼鏡をかけなおす

何回も何回もかけなおす

それが生きるってことですね。

 

< 前の記事へ

次の記事へ >

記事一覧にもどる