でいりいおくじょのBLOG

2019.11.23

読書日記「ミライの授業」

話題になっている本を読んでみました。

「ミライの授業」 (瀧本哲史著 講談社)

 

瀧本先生のお名前は、以前から存じ上げていましたが

投資家、経営コンサルタントという肩書と

今まで書かれてた本(ベストセラー本も含めて)のタイトルなどを見るにつけ

私とは、違う世界の方なのかなと思っていて

本を手に取ることはありませんでした。

 

でも、息子がこの本を先に読んでいて

面白いというので、かなり半信半疑でページをめくってみると

いやいやいや、面白いです。

一気読みでした。

 

この本はもともと、瀧本先生が全国の中学校を訪れて開校した

特別講座「未来を作る5つの法則」をもとに再構成し

14歳と、かつて14歳だった人たちに向けて書かれた本です。

 

世界の歴史を変えてきた19人と1人の人たちの、人生のストーリをベースに

どう生きるべきか、という事のヒントが書かれています。

 

何かをやろうとするとき、立ちはだかる壁に向かう時

偉人たちは、どう考え、どう行動し、どんな風にギアチェンジをして

その困難を乗り越えたのか。

 

大事なのは、

目の前にある問題を解決する方法ではなく、

課題がどこにあるのかを発見する能力。

 

ちょっと前に、高橋源一郎さんの「答えより問いを探して」を読みましたが

やはり、これからの時代は、そういう事なんですね。

 

例えば

世に自動車がまだ普及していなくて、人は馬に乗っていた時代

多くの人は、もっと早く移動するために、もっと早い馬車を作ろうとしました

けれど、フォードは違いました。

馬より速く走れて、馬のように疲れなくて

もっと便利なものはないかと考えるのです。

その結果、馬車ではなく、性能のいい自動車を作るわけです。

 

目の前に起こっていることの先にある

根本的な課題に目を向けられるか、ここが大事なところ。

 

シャネルは、社会進出した女性が、本当の意味で自由になるためにはどうすればいいかを考えました。

まずは、コルセットをつけた動きにくいスタイルをやめて

活動しやすい洋服を着ること。

洋服そのものを変えることで、生き方や考え方を変えていくのです。

それは、流行を作るのとは違い、

生き方のスタイルそのものを象徴する不変のものを作る仕事です。

 

ある時代に共有された常識をパラダイムというのだそうですが

時代が変わっていく道筋は

それまでのパラダイムが、新しいパラダイムにとってかわられ

新しいステージに突入するというような変化の仕方なのだそう。

 

少しずつ緩やかに変化するのではなく

全く違う価値観にガラッと変わっていくようなこと。

 

確かに、そういわれれば、そうだと思う。

 

しかし、その変化をもたらすのは、いつも新人。

それまでの古いパラダイムを引きずっている人が、まったく新しいものをに代わるのは

不可能なのだそう。

 

けれど、そうなると、14歳には未来があるけれど

かつて14歳だった人間には、もはや未来はない、という事になります。

 

瀧本さん曰く

新人になればいいのだという。

 

新しいものに興味を持ち、吸収する。

自分は何も知らないと思うところからスタートすれば

新し課題を見つけることもできる。

 

自分がやってきた実績や知識をベースにした認識をいったんわきに置き

それまで培ってきたものにとらわれないで、物事を見ることができるか

自分よりも若い人たちの意見に、真剣に耳傾けられるか

ここが分かれ目ですね。

 

自分の思い込みで世の中を見てはいけない

大きな戒めと、新しい発想の仕方を与えてくれる本でした。

 

2019年11月22日ミライの授業

コメント

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop