でいりいおくじょのBLOG

2019.11.27

読書日記「イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由」

京都のコーヒーといえば

イノダコーヒー

小川珈琲

前田珈琲

など、いろいろありますが

 

やっぱりイノダコーヒーは有名ですね。

 

私も京都に行くと、イノダコーヒーでモーニングを食べたりします。

モーニングを食べるときは、三条にある本店の方で

鳥のさえずりが聞こえるサンルームのような部屋があって

そこでモーニングを食べるのが気持ちよくて、ちょっとリッチな気分になって好きなんです。

 

そのイノダコーヒー本店の、本当に目と鼻の先に(本当に近くです)三条店があって

こちらは本店とはちょっと違う雰囲気で

なんていうのかなあ、私のイメージとしては、ゆっくりコーヒーそのものを味わいたい時に

訪れる感じ。

 

入り口を入ると、中は結構な広さで

入ってすぐに、目に入ってくるのが奥にある、まあるいドーナツ状のテーブル!!

 

そうなんです、イノダコーヒーの三条店といえば

なんといっても、このドーナツ型のテーブルです。

 

テーブルの中央に、お店の人がいらして、

そこでコーヒーを入れたり、ケーキをサーブしたりしてくださるの。

 

こんな風に書くと

最近はやりの、料理作っているところを全部見せるタイプのレストランみたいなのかって思うかもしれませんが

形状は、そういうのに近いけれど

雰囲気は全然違う。

 

コーヒーを淹れてくださる方が近いんだけれど近すぎず、

ずーっとそこにおられるんだけれど、いやじゃなく、

全然威圧感がないし、逆に、温かい気配りだけを感じることができて

ほんわか優しさにくるまれるような居心地の良さなんです。

 

ぼーっとコーヒーを飲みながら

中で働いておられる方を見ているだけで

なんか心が落ち着くというか、ほっとするというか

 

ついつい、チーズケーキも注文して、ますますくつろいでしまう。

 

ドーナツ型のテーブルで、めちゃめちゃオープンな空間で

なぜ、あんなに心がほっこり癒されるのか

それが、今まで不思議だったのですが

その謎が解ける本に出合いました。

 

「イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由」(猪田彰郎語り アノニマスタジオ)

 

イノダアキオさんというのは

イノダコーヒー創業者、猪田七郎さんの甥御さん。

 

もともとは本店のすぐそばの駐車場にする予定だった土地をお店にしたのが三条店だそうで

(だからこんなに近く!!)

その三条店の店長に抜擢されたのがアキオさん。

 

この本を読んでいると、

とにかくまじめで研究熱心で

どうすれば、お客さんが喜んでくれるか

どうすれば、もっとおいしいコーヒーが入れられるか

もう、そのことのすべてをささげた方ですね。

 

しかも、それは、テクニックとか、商売上のそろばんの話ではなくて

ひたすら追求されたのは、心なんです。

 

美味しいコーヒーを飲んでもらいたい、

気持ちのいい時間を過ごしてもらいたい

という、気持ちなんですよね。

 

この本を読んで、改めてあのドーナツ型のテーブルを思い出すと

コーヒーはもちろんおいしいのだけれど

あそこで過ごす時間が、なぜ、あそこでしか味わえない時間になるのか

その理由がわかりました。

 

それはアキオさんが一生懸命築き上げたもので

あそこで働いている方全員が受け継いでいることで

 

形のないものだけれど、尊いものというのが

確実にあるなあって思えます。

 

因みに、私が個人的に大好きなコーヒー屋さんに市川屋珈琲というお店があって

そのお店も(言葉ではうまく言えないんだけれど)

そのお店の中で、コーヒーを飲むだけで、心癒さるようなお店なんです。

なんでここのお店は、こんなにほっこりするんだろうって思っていたら

なんと、イノダコーヒー出身の方がやっておられるお店だという事を

この本で知り、ああ、やっぱりな~って思いました。

 

確実に、アキオさんの心が受け継がれているんですね。

 

ああ、また今度京都に行ったら絶対行こうと思います。

 

因みに、私は、遅い時間に行って、ゆったり過ごすのが好き。

 

2019年11月24日イノダ2

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