でいりいおくじょのBLOG

2019.12.19

映画日記「羊と鋼の森」

「羊と鋼の森」は宮下奈都さんの小説で

本屋大賞も受賞されている話題作。

もちろん、本が話題になっている時すぐに読みました。

とってもいい話で、すぐにファンになりました。

 

それが映画になり、更にプライムになったので

これはもう、見るしかありません。

 

ピアノ調律士の話です。

 

将来何かをやりたいというような希望も何も持っていなかった男子高校生、外村が

たまたま学校でピアノの調律をみて

ピアノが森の木と、羊の毛を使って音を出していることを知って興味を持ち

そこから調律士になっていくという

成長ストーリーです。

 

はじめは、全然調律できないんだけれど

いろんな人とのかかわりの中で、少しずつ自分の進むべき道を見つけていくんです。

 

この話のいいところは

主人公の戸村が、ずば抜けたすごい才能がある人ではないところ。

まじめだけが取り柄って感じの人で、先輩たちみたいに全然上手にできなくて、

焦り、いら立ち、不安にさいなまれる

それが、私自身の経験と重なり合って、胸が痛くなる。

 

さらに外村がそれでも頑張る姿を見ると

自分もまだ頑張れるなあって思えてくるの。

映画って、そういう力をくれるよね。

 

忘れていた、あのころの気持ちに戻って。

忘れ物を拾ってきて、それが、今の自分にエネルギーをチャージしてくれるみたいな

こんな自分でもまだまだ行ける気になる。

 

天才だったら、もっと才能があったら

そんな風に思うことも確かにある。

っていうか、何かに躓くとそんな風に思う。

でも、こういう映画を見ると

 

才能って何?って思う。

私、ファイトって思う。

自分らしくコツコツ努力して、今より前に進めるように頑張ろうって思う。

 

それにしても、

本も映画も両方いいっていうのが

最近は多くなったのにびっくり。

 

前にも書いたけれど、

昔は、原作がすごくいいのに、映画になったら全くダメっていうのが結構あったのに

最近は、本当に両方いいね。

それぞれに違う良さがある。

 

だから、本を読んだら、もう映画を見なくていいやってことにならなくて

本も読んで、映画を見て、ってなっちゃいます。

 

この映画は、本を読んだ人にもおすすめですよ。

 

2019年12月18日羊

コメント

  1. ゆり より:

    奥薗先生

    「羊と鋼の森」まだ読んでいません。
    …..そうか、ピアノ調律師を目指す青年ね話だったのですね。自分自身ピアノを30年以上続けており(つい先日の日曜も発表会でラフマニノフを弾きました)、調律師さんにはいつも本当に助けていただいています。これは是非読まねば….と感じました。確かに、ピアノも仕事も、自分に才能があるかないかに囚われていまうと、続けてこれなかったかもしれません。日々コツコツと、自分のできることを楽しく誠実に可能な範囲で….がモットーでしたし、(地味ですが)今もずっとそうです。
    先生のレシピにはいつも助けられていますし、読むだけでも楽しく、笑顔になります。また、書籍のチョイスも本当に興味深い。ありがとうございます。

    1. 奥薗壽子 より:

      ラフマニノフといえば、蜜蜂と遠雷ではないですか。こちらはピアノコンクールの話ですが、
      ラフマニノフの曲が課題曲の中に入っていて、重要な曲です!!!
      すごーい!!!!!発表会でひかれたのですね。尊敬します。すごいですねえ。
      私も昔、ちょこっとだけ習っていたことがありま。めちゃへたくそです。何年か前に久しぶりに引こうと思ったら、まったく指が動かず
      運動会で、気持ちは前のめりになっているのに、足が全くついていっていないお父さんみたいな状態でした。
      続けてこられたって事も、尊敬しちゃいます。

  2. ゆり より:

    確かに、本も映画も良い….って増えてますね。最近「マチネの終わりに」観ました。事前に原作を読んでいたのですが、俳優の演技もクラシックギターの演奏もすばらしく、見事に映像化されていました。
    本と映画、どちらも素晴らしいと、心がホクホク満たされますね。

    1. 奥薗壽子 より:

      「マチネの終わりに」は読みました。すごく好きな話。平野啓一郎さんも大好きなんです。
      読書メーターというアプリに(今は休んでいます)、本の感想をアップしたら、平野さんから直接ご連絡いただき、びっくりするやらうれしいやらでした
      平野さんの作品、久しぶりに読みたくなりました。

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop