でいりいおくじょのBLOG

2016.05.07

読書日記「火星の人」&筑前煮弁当

ちょっと前の話になるのだけれど

「オデッセイ」という映画を絶対見るべきだと勧められました。

火星に一人取り残されて、ジャガイモを育てて生き延びるストーリーだと

めちゃめちゃアバウトな説明の後に
 

料理研究家として、見ておくべきだと。

火星でジャガイモを育てて食べるのと

料理研究家って、そんなに関係ないんじゃないかと思ったけど

そう言われると、なんだかものすごく気になって

でも、気が付いたら公開は終わっていて、もう少し待たなければDVDも見られない

ということで、このGWを利用して本を読んでみました
 

「火星の人」(上)(下) (アンデイー・ウイアー著 早川書房)
 

火星で調査しているときに、想定外の嵐に合い

一人火星に取り残されてしまったワトニー。

再び火星にロケットが到達するのは4年後。
 

この絶体絶命の状況の中で

このワトニー、4年間生き延びるために必要なものと

それを手に入れるために何をすべきかを冷静に割り出すわけです。

とにかく冷静、且つポジティブな人。
 

必要なものは

食料、水、空気(酸素)、熱源としてのエネルギー

この中で一番困ったのが食べ物で

どんなに切り詰めても、今ある宇宙食だけでは1年しか持たない。
 

そこで、彼はその宇宙船の中で、自分の排せつ物を肥料にし

火星の土の中にバクテリアを育てて土づくりをし

ジャガイモを育てるわけです。
 

こう書くと、これでめでたしめでたしって感じなのですが

物語の主軸はここにはなくて

NASAを中心に世界のトップレベルの頭脳と科学の力が集結して

彼を生還させるための最善の方法を割り出し

それに向かって、一つ一つリスクを取り除くべく、実験もして

とにかく彼を生還させるために立ち向かうというのが話の根幹で
 

しかしながら

計算上はうまくいくはずのことが、想定外の出来事でとんでもないことになる。

想定外の事態をクリアしたら、新たな想定外のことが持ち上がり
 

けれど、どんな絶望的な状況になっても

このワトニー、とにかくポジティブで、めげなくて

ひたすら生きて帰ることを目指していく。
 

そうなると

彼に起こっている一つ一つの事象は相当かわいそうなんだけれど

彼が追い詰められれば追いつめられるほど

読み手はわくわくしてくるわけです。
 

で、最終的には最先端の科学と、最高レベルと知能で

NASAの総力をあげて立ち向かっていくのだけれど

いくら頑張っても人間とコンピューターにできることは

限りなく100%に近い成功を見込める策でしかなくて

どんな場合でも、失敗のリスクがゼロということはないわけで
 

トップレベルの頭脳と科学を集結しても、なお解決できない

この最終的なリスクを埋め合わせられるものはというと
 

絶対助かるという希望、ポジティブな思考、

ユーモアー、仲間を信じる気持ち、仲間を思う気持ち
 

そういった、ごくごく原始的な人間の心の中の営み。

最終的に、本当に大事なことは、そういうシンプルなことなのですね。
 

これこそが、人間の持つ未知なる可能性であり

人間の素晴らしさであり、面白さであり

この物語は、そのことに気づかせてくれるという点で

本当にさわやかで痛快です。
 

実は、DVDのレンタルが始まるのは、まだ先なのですが

アマゾンビデオで先行配信が始まったそうなので

本を読み終わった後、見てみました。
 

本だとわかりにくい、火星での状況が

映像だとよくわかるし

また、ストーリーが本よりはるかにテンポよく進んでいくので

映画もすごく面白かった!!
 

読んでみるか、見て読むか

どちらもありの作品。

おすすめです。
 

*****************
 

さてさて、最後になりましたが今日のお弁当を。
 
 

 

筑前煮

塩サケ

卵焼き、キュウリのしょうゆ漬け

ミニトマト
 

筑前煮は、昨日の夜ごはんに作ったもの。

鶏もも肉、レンコン、ゴボウ、ニンジン、彩にスナップえんどう

こういう煮ものがあると、お弁当作りがぐっと楽になりますね。

一晩おくことで、味もよくしみるし

お弁当にはいいおかずです。
 

キュウリのしょうゆ漬けは

キュウリの皮をところどころピーラーでむいて乱切りにし

ポリ袋に入れ、塩少々を入れてもみもみ

水気が出てきたところで、袋の上からぎゅっとして

ポリ袋の口から水を流します。

で、この後しょうゆとごま油とすりごまをからめると
 

しっかり漬け込んだかのような、味シミシミの漬物があっという間に出来上がります。

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