家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
毎年この時期になると、淡路島から玉ねぎを送ってくださる方がいて
毎年、たっぷりと贅沢させてもらっています。
玉ねぎを送ってもらうようになったきっかけというのが
仕事で淡路島に行ったときに
淡路島って、おいしいものがたくさんあっていいですねえという話になり
特に淡路島産の玉ねぎなんか、普通のスーパーでは売っていないので
こんなおいしい玉ねぎが普通に食べられるなんて、本当にうらやましいです~。
なんて話をしたら
自分たちは、生まれてから淡路島の玉ねぎしか食べたことがないので
ここの玉ねぎがどんなに特別でおいしいか、全然わからないっとおっしゃる。
それで、淡路島の玉ねぎがどんなにおいしいかを力説したら
(私、超玉ねぎ好きなんです)
それなら、玉ねぎくらい送ってあげるよ
なんて、ことになり、
何とも、ありがたいことに、毎年送っていただいているというわけ。
本当に、ありがたくて、うれしくて、玉ねぎ三昧しています。
ちなみに、
淡路島の玉ねぎがどれほどおいしいかというのがわかる話題を一つ。
生玉ねぎの早食い大会というのがあって
一位の記録を持っているのが淡路島の男性なんだそう。
でも、淡路島の玉ねぎと他の玉ねぎでは、辛みもみずみずしさも違うから
不公平だという、意見が世界のあちこちから起こり
それで、テレビ局が、その男性に
淡路島以外の玉ねぎでも早食いできますか?
と尋ねたところ、
「もちろん!!」という答えが返ってきたので
淡路島産でない玉ねぎで早食いに挑戦してもらうことに。
よーいスタートでチャンピオンの男性に、普通の玉ねぎを食べてもらう!!
この様子が夕方のニュースで流れ
私はたまたまそれを見ていたんだけど
辛くて食べられないの。
その男性も、たぶん生まれてから淡路島の玉ねぎしか食べたことがなかったから
普通の玉ねぎを玉で食べたらどんなに辛いか、知らなかったんでしょうね
普通の玉ねぎだと、生で丸かじりするのは、正直きつかったみたい。
その男性の生玉ねぎ早食いのタイムが、世界一のままかどうか
放送ではそこまでやっていなかったけど、どうなったんだろ~。
さてさて、
今日は、送っていただいた玉ねぎを使って玉ねぎのベーコンスープ煮を作りました。
実はこれ、辰巳先生の本の中にも出てきて
辰巳先生のレシピでは、丸ごとの玉ねぎを、鶏ガラのスープでじっくり煮ることになっています
私は芯を残したまま4つ割にしちゃいます。
というのも、そのほうが煮えるのが早いし
食べる時も、お腹に合わせて、量の調節がしやすく、器にも盛りやすい。
四つ割にした玉ねぎは、昆布(細切り)とベーコンと共に土鍋に入れ
(味付けは塩のみ。薄めに)
あとはひたひたの水を入れて火にかけるだけ。
沸騰したら、火を弱めて5分ほど煮て
あとは火を止め、ほったらかしにしておくと余熱でとろりと柔らかくなるってわけ。
昆布とベーコンで手軽に旨みのベースを作るのと
玉ねぎを4つ割にして、余熱で玉ねぎに火を通すことで、これも簡単に作れるというのが
私流です。
とろりと煮えた玉ねぎはそれだけでおいしくて
スープはスープで、玉ねぎの旨みと甘みがたっぷりと溶け出し
最後に薄口しょうゆで味を調えると
こんなシンプルな材料だけで作ったとは思えないほど
素晴らしい味に仕上がります。
玉ねぎを食べ、スープを飲み(スープはご飯を入れておじやにするのもおいしい!)
最後にちょっと残しておいたところに
一口大に切ったジャガイモを入れて煮て
ジャガイモが柔らかくなったところに
片栗粉入りの牛乳を入れれば、あっという間にジャガイモのシチュー風クリームスープになり
更にそれを耐熱皿に移して、チーズをかけて焼けば
飛び切りおいしいジャガイモグラタンに大変身!!
これもね、ただジャガイモを牛乳で煮ただけのとは雲泥の差で
玉ねぎの旨みが溶け出したスープで煮ることで、極上のおいしさになるんです。
玉ねぎは、うまみ成分のグルタミン酸が多いので、
煮物やスープに上手に使うことで、ぐっと旨みがアップし
塩分控えめでもおいしくしてくれるし
玉ねぎに豊富に含まれるオリゴ糖は
腸内の善玉菌を活性化させるのにも一役買ってくれます。
土鍋、または厚手の鍋を使えば
余熱を使って、ほったらかしでとろりと柔らかくなり、たくさん食べられるので
(もちろん、淡路島産でなくてもOKですよ)
ぜひぜひ、お試しあれ。
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