家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
バレンタインデーですね。
今年のバレンタインデーはどうしようかと、考えているうちに
どんどん時間ばかりがたってしまい
はっと気が付いた時には、もうかなり出遅れている状態。
スーパーに行ったら、バターはないわ、生クリームはないわ。
板チョコだけはかろうじて買ってみたものの
バターも生クリームもなしで、どうやってお菓子を作ろう…。
ここ数年、バターの品薄状態が続いているので
バターの代わりに生クリームを使ってお菓子を焼くのが私の定番だったのですが
今年はとうとう、生クリームまで品薄状態になってしまったとは・・。
さてさて、どうしたものかと
そうだ、シュークリームなら作れるかも。
シュー生地は、砂糖と水とバターを溶かしたところに
少しずつ溶き卵を混ぜて練って作るのですが
生地のバターをオリーブオイルに変えても大丈夫なんじゃないかと思ったのです。
中に入れるカスタードクリームも、
最後にバターを加えてコクをプラスするのですが
これもチョコレートを加えることで、なんとか克服できそうな予感。
早速作ってみることにしました。
まずはシュー生地作り
少しずつ溶き卵を加えながら練っていくのですが
木べらですくって落とした時
ぼてっと下に落ちた後、木べらに残った生地がきれいな三角になるというのがベストの硬さ
この硬さが、失敗と成功の分かれ道。
シュークリームを作るのは、本当に久しぶりですが
小学生の頃から、何十回と作ってきて
何十回と失敗して
さすがに、もう失敗しないぞというくらいまで、今まで作ってきたおかげで
バターをオリーブオイルに変えようと大丈夫、大丈夫。
後、シュー皮を焼くとき、焼き加減の見極めも大事ですね。。
焼きが甘いと、オーブンの扉を開けた途端、みるみるしぼむので。
これも、過去に、数え切れないほど失敗したおかげで
この辺も、今は失敗しない自信あり。
今回はバターの時よりも長めに焼いてみました。
オリーブオイルを使うと、生地がふにゃっとなりやすそうな気がして。
オリーブオイルを使ったシュー生地なんて、お菓子の本にも載っていないし
私自身初めての経験だったので
手探りで、やってみたのですが、
シュー生地、無事焼きあがってほっと一安心。
しっかり焼いたことで香ばしい香りも出て
バターが入らなくても、まあまあいけそうな予感です。
後はカスタードクリーム。
小麦粉と砂糖を混ぜたところに卵を入れてまぜ
(普通は卵黄だけを使うのですが、卵白を余らせるのが嫌で、
うちのカスタードは全卵です)
牛乳を混ぜたら一度越して、火にかけます。
全体にとろみがついたところで、本当ならバターを入れてコクを出すのですが
今回は、バターを入れず
砕いた板チョコを入れて、クリームの熱でチョコを溶かせば
チョコレートカスタードクリームの出来上がり。
後は、クリームの粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし
シューの中にクリームを入れて、
上にチョコペンで模様を描いて、
アラザン(仁丹みたいなやつね)を散らせば、出来上がり。
できた!できた!
さてさて、お味のほうは?
シュー皮は、
バターなしでも、しっかり香ばしく焼けば大丈夫そうでした。
一方、カスタードクリームはバターが入らないと、かなりあっさりめ。
とっても素朴な感じの味になりました。
今回は、そのままシュ―皮に詰めちゃったんだけど
バナナとか、イチゴなど、フルーツを一緒に詰めてもよかったかなとか
味のアクセントとして、マーマレードみたいなジャムを一緒にはさんでも
おいしかったかなとか
私なりには、反省点も残りました。
でもね、
いつものシュークリームじゃなくて、新しい工夫をすると
初めてシュークリームを焼いたときの、あのドキドキがよみがえって
なんだかとっても楽しく
家族も喜んで食べてくれたことも、とっても嬉しく
今年のバレンタインデーは
初めてお菓子を焼いたときの、懐かしいドキドキを思い出せたのが、一番よかったなあ。
やっぱり、お菓子作りって楽しい!!
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