家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
先日、映画「五島のトラさん」を見に行ったとき
映画館でとらさん一家が作っている五島のうどんと
映画の中で出てくる新作「あごんちょび」が売っていたので買ってきました。
今日は、さっそくそれを料理。
まずは、うどん。
せっかくなので、できるだけシンプルに食べるのがいいですね。
映画の中では、家族が大鍋の中でゆでたうどんをそのまま直卓に持ってきて
なべの中から各自うどんを取り分けて食べるシーンが出ててきて
(五島名物、地獄炊きという食べ方らしい)
それがすごくおいしそうだったんだけど
でも、この暑さの中で、あれはやっぱりちょっと暑すぎるので
冷たいおろしきつねにしました。
五島うどんは、
なんでも、中国からその製法が伝えられたというかなり歴史の古い由緒正しき麺のようで
細めんなんだけどしっかりしたコシの強さと、つるりとしたなめらかな食感。
麺自体に味がと風味があり、とても美味です。
冷たくしたことで、さらにコシが感じられて、冷たい麺で正解だったかも。
麺つゆは、添付のあご出しを使って作りました。
九州の麺つゆは、色が薄めです。
麺の味がよくわかるように、
油揚げには味をつけず、フライパンでカリカリに焼いただけ。
大根のおろしと、みょうが、おろししょうがをのせています。
シンプルなおろしきつねには、スダチを合わせるのが私のお気に入り。
食べるときにギュッと絞ると、さわやかな風味が口に広がって
冷たいうどんがさらにおいしくなります。
そういえば、以前五島そうめんというのを食べたことがあり
五島のそうめんも相当おいしかったなあ。
関西のそうめんとはちょっと違って、
もっとしっかりしたコシのそうめんでした。
うどんといい、そうめんといい、もちろんちゃんぽんもあり
長崎は麺大国ですね。
なんか、がぜん興味がわいてきました。
さて、もう一つ買ったのが「あごんちょび」
あごというのはトビウオの事で
九州では、あごを干して、煮干しみたいに出しに使うんです。
あの辺の海には、たくさんトビウオがいて
私もトビウオが船と一緒に泳ぎながらびゅんびゅん飛んでいるのを何度も見たことがあります。
そのトビウオを塩漬けにした後、椿油に漬け込んだものがこの、あごんちょびだそうです。
アンチョビ、ならぬ、あごんちょび。
ネーミング、めっちゃセンスいいね。
これを何に使おうかと迷たんだけど
とりあえず、定番のアンチョビポテトにしました。
細切りにしたジャガイモをオリーブオイルでじっくり炒め
おいしそうな焼き色がついたら、端によけて、
空いたところにオリーブオイルを足して、ニンニクとあごんちょびを入れて炒めます。
ニンニクとあごんちょびのいい香りがしたら、全体混ぜ合わせて
普通は、バターを加えたり、塩コショウ、チーズなどで味を調えるところですが
ここはちょっと和風に仕上げたくて
醤油少しと、青ネギで仕上げてみました。
イワシよりもクセがないのに、うまみがあり
そのうまみも、とっても品のいいうまみなので
和風の味付けにも、ばっちり合います。
こういう新しい調味料に出合うと
どんな料理に使ってみようかと考えるのも、ワクワク楽しいですね。
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