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松永久秀について書かれた話題の小説。
松永久秀って、知っているようでよくわからない人物
さっそく読んでみました。
「じんかん」(今村翔吾著 講談社)
松永久秀といえば
「麒麟がくる」では、吉田鋼太郎さんが演じておられる、あの人ね。
三好家の主君殺し、足利義輝暗殺とか、織田信長に仕えては裏切るのを繰り返したこととか
名器平蜘蛛と一緒に自爆したとか
歴史の中で、突発的に目立った存在ではあるのに
結局、どんな人物かというのが全然わからない人物です。
私の中の松永久秀のイメージは
「へいげもの」という漫画に出てくる松永久秀で
最後は、自分の城の天守閣で、体に爆弾をいっぱい巻き付け
名器、平蜘蛛と一緒に自爆する
なんとも強烈なキャラクターのイメージ。
あのシーンは結構強烈でした。
あのシーンを見る限り
松永久秀と吉田鋼太郎さんとはちょっと違うな~って思ってたんです。
でも、この小説を読んだら
松永久秀は、吉田鋼太郎になっていました。
男前で、おしゃれで、男気があって、
めちゃかっこいい。
仕えていた三好家の主君殺しの真実やら
足利義輝暗殺の真実やら
織田信長との関係やら
はあ~~~~そういう事だったのか~
いろんなことが、わかってくると
松永久秀のイメージが本当に変わります。
歴史って、やっぱり戦に勝った側、歴史に名を残した側から書かれていくので
そうなると、どうしても真実が捻じ曲げられてしまいますね。
織田信長が、足利義昭を連れて上洛し
再び義昭を追放するくだりは
司馬遼太郎の国盗り物語を読んでよく分かったつもりでいたんだけれど
松永久秀と三好家が、歴史の中で、どんな風に動き
どんな風にかかわっていたのか、いまひとつわからなかった
それが、これを読むと、すごくよくわかりました。
途中、泣けるシーンがいくつもあって
涙もろいので、3回くらい号泣しました。
これを読んで、
「麒麟がくる」の松永久秀を見ると
いろんな意味で、面白くなる気がします。
おすすめです。
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