家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
温かい汁の中でそうめんをさっと煮たものがにゅうめん。
うどんの代わりにそうめんが入っている汁麺といえば、わかりやすいですかね。
関東ではちょっとなじみがないかもしれませんが
関西人にとっては、ソウルフードに近いほど、おなじみの料理です。
そんなわけで、私は、よくにゅうめんを作るのですが
その時いつも不思議に思うことがあります。
にゅうめんにすると、2人分でそうめん1束あれば十分おなか一杯になること。
冷たいそうめんなら、一人2~3束くらいペロリと食べて
まだ物足りない感じがする時があるのに
にゅう麺なら、1/2束で十分なんですよね、不思議~。
ちなみに、私のにゅうめんの作り方は
そうめんを、乾麺のまま直接煮るやり方です。
一度下茹でしたそうめんをだしに入れる方法もあるのですが
下茹でなしで入れるほうが簡単だし
このやり方ならインスタントの麺を作る感覚で作れちゃう。
ところが、そうめんは1束(50g)に3g程度の塩が含まれており
(これは製品によって、多少違う)
下茹ですれば、塩分はかなり抜けるのですが
乾麺のまま直接入れるこのやり方だと、その塩分がすべて食べることになります。
もちろん煮汁に溶け出すので、煮汁を残せば、その分の塩分を口に入れなくて済むのですが
たくさんそうめんを入れると、だし汁のほうも味が濃くなってしまうんですね。
ですから、乾麺のまま入れる場合は、一人1/2~1束くらいが最適なんです。
さて。ここからが今回のテーマ
にゅう麺でダイエットはできるのか。
ダイエットといえば、まずは、カロリー
巷でダイエットにいいといわれている春雨と比べてみると
手延べそうめん1束50gで171㎉
緑豆春雨 50gで 173㎉
実は、そうめんも春雨も、エネルギー量はほぼ同じ。
春雨ってダイエットのイメージがあるのでええーっと思うかもしれませんが
麺って、小麦粉(または米粉やそば粉やでんぷん)に塩と水を入れてこねて作るわけで
澱粉(炭水化物)1g当たり4㎉っていうのは
うどんになろうが、そうめんになろうが、同じなわけだから
出来上がった面も、乾麺通して比較すれば、ほぼ同じカロリーなのです。
(春雨の原料は、ジャガイモや緑豆という豆の澱粉)
春雨スープの場合、入っている春雨の量がすくないので
うんと低カロリーのように見えるだけ。
春雨の原料は緑豆という豆でんぷん(ジャガイモでんぷんの場合もあり)なので、
特に春雨だけが低カロリーということはなく
他の麺とほぼ同じカロリーです。
そうなると、そうめんも悪くありません。
にゅうめんにすると、そうめんは1/2束25gで86㎉
これで、満腹感が得られるわけですから、そうめん、なかなかやるぞ。
しかも、そうめんを煮るときに、野菜をたっぷり入れて
卵などのたんぱく質をプラスすることで、
見た目も華やかになるし
栄養バランスもアップ
これだけで、満足できる一品になりますね。
ということで、今日の結論
ダイエットは、カロリーだけの問題ではないし
カロリーを落とせば、すぐに体重が減り、スタイルが良くなるかというと
そういうことでもありません。
大事なのは、バランスで
食べすぎたなと思ったら、少し食べる量を減らしつつ
野菜もタンパク質もバランスよく食べる。
にゅうめんなら、簡単にパパッと作って
栄養バランスもよく、体も温まって、満足感もある。
にゅう麺だけで痩せるかどうかは、何とも言えませんが
バランスよく食べるためのダイエットメニューとしては、
いいのではないかと思います。
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今日の「日めくりレシピ」は「さばニラにゅうめん」
さば水煮缶をだしのベースに使ったにゅうめんです。
さばに含まれるEPAは痩せホルモンを増やしてくれるそう。
エノキもたっぷり入っているので、腸内環境もバッチリ!
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