家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
えのきって、袋の上から、大体の狙いをつけて石突部分を切り落としていませんか?
私も、以前はそうでした。
そうすれば、袋ごと石突部分が捨てられるので
おがくずみたいなのが、まな板の上にボロボロ落ちなくて、いいな~などと思っていたのです。
でもある時、切り落とした石突部分を見て思ったんですよ。
これ、こんなにたくさん切り落とす必要あるのかなあ~って。
そもそも、エノキの石突って、どの部分?
えのきはどこまで食べられるのか。
束になって固まっている部分、あそこは食べてはいけないのか。
いろいろ試してみた結果
私の結論は?というと
えのきで食べられないのは、汚れがついている石突の先っぽの方だけ。
(本当は、そこも食べられるんだろうけれど、洗うと水ぽくなっておいしくないので
洗わないとなると、そこは落とすしかない)
汚れがついている部分だけ薄く切り落とせば、あとは全部食べられます。
束になって固まっている部分ですが
ばらせば、普通に食べられるし
逆に固まったまま料理すると、むしろ独特な味わいがあっておいしんですよ。
例えば、固まったまま1~2センチ厚さの輪切りにし
そのままゆるく溶いた小麦粉をくぐらせてチヂミ風に焼いてみるとか
あるいは粗く砕いてオムレツに入れたりとか
あるいは、大きめの塊のまま天ぷらにするとか。
たとえて言うならば
ブロッコリーの軸の部分って、ずーっと前は食べてない人のほうが多かったと思うんですけど
今はむしろ、花の部分より軸のほうが好きっていう人もいるくらい
普通に、料理するようになりましたよね。
だから、エノキの、固まっている部分も
一度食べれば、なんで今まで捨ててたんだろ~って、後悔すると思う。
むしろ、根元のほうが好きっていう人も出てくる、と私は思う。
さて、そうなると、エノキの切り方自体を、見直す必要がありますね。
袋の上から、バサッと切り落とすやり方はやめた方がいい。
せっかくのおいしい部分を、みすみす捨ててしまうなんて、絶対もったいない。
じゃあどうするか。
私は、石突を付けたまま、頭の方を右側に持ってきて(右利きの場合ね)
食べやすい長さに切っていきます。
つまり、石突を付けたまま切るのです。
2つとか3つとか、食べやすい長さに切った後
最後に石突側をぎりぎりのところで切り落とし
全体をほぐす。
一度やってみると、わかってもらえると思うんだけれど
こうやって切るとバラバラしないので
石突を落としてから切るより、はるかに切りやすいんです。
このやり方が、一番力を発揮するのは
えのきを微塵切りにするときです。
(つい先日も、エノキの微塵切りをたっぷり入れたつくねを紹介しました)
バラバラせずに、本当に上手に細かく切れるから、うれしくなるし
石突のギリギリのところまで、上手に微塵切りができるんです、ホント。
えのきって、キノコキトサンという成分が、キノコの中でも最も多いらしくて
便秘改善効果はもちろん
腸の中の余分な脂やコレステロールなんかを吸着して外に出してくれる効果期待できるので
ダイエットにもおすすめの食材。
ほんのちょっと、切り方をかえてみるだけで
えのきを使うのがちょっと楽しくなって
食べる頻度がググッと上がります。
氷にして毎日食べるのもいいですが
生のまま、せっせと料理して食べるというのもありだと思うんです。
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今日の「日めくりレシピ」は「おからのカレー煮」
おからをしっとりなめらかな食感に仕上げる決め手は、微塵切りのえのき。
えのきのつるんとした食感のおかげで、おからのモソモソ感がなくなるのです。
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