家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
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おせち料理に、かたまりの肉を料理したものがあると
見た目が豪華で華やかな感じになります。
我が家の正月にもかたまり肉は大活躍します。
中でも豚肉は値段も手ごろだし、食べ応えもあっていいですね。
昔は、かたまり肉を甘辛く煮たり、オーブンで焼いて焼き豚風にしたり
いろいろチャレンジしたこともあったのですが
ここ２０年位はゆで豚が我が家の定番です。
というのも、ゆで豚だと、
私は土鍋で保温調理で作るので、ほったらかしで全く手がかからないし
ゆで汁はスープとして使えるので
お得感が満載！！
保温調理には、ちょっとしたコツがあります。
必ずゆでる３０分前には、肉を冷蔵庫から出して常温にしておくこと
冷蔵庫から出したてだと、温度が下がり過ぎて中まで火が入らないことがあります。
それから、必ず、肉全体に湯につかっていること。
ゆで汁から肉が出ていると、火を止めた後の余熱がその部分に入らないので
これも半煮えの原因になります。
だから、大きいものは厚みを半分に切らないとだめです。
年末に売られているかたまり肉って、すでにネットみたいなのに入っているものが多いけど
私は、ネットに入っていないものを買います。
だって、鍋に合わせてきれないから不便だし
大きすぎるものは、やっぱりゆでにくい。
もしもたっぷり作りたい場合でも
大きいものをどーんと一つゆでるより
４００ｇくらいのものを２本とか３本とかにしたほうが失敗がありません。
とは言え、ひもやネットで形を整えないと、きれいに茹で上がらないのでは？
と思うかもしれませんが
まったくそんなことはありません（と私は思う）。
ネットに入れなくても、変な形になることはないし
仮になったとしても、切ってしまえばまったくわからないし
それに、ひもやネットに入れて加熱すると、
そのひもやネットが肉に食い込んで、煮あがった後とるのが大変だしめんどくさい。
何にもなしで加熱したほうが、後で切り分けるときに、ストレスが全然ありません。
お肉屋さんは、サービスでネットに入れてくださっているのだと思いますが
買うときは、絶対ネットに入っていないものがお勧めです。
それから、もうひとつ大事なのが
下味の塩。
ゆで豚を作るときに、下味をつけずにゆでてしまうと
うまみがゆで汁に溶け出し、肉のうまみのないぱさぱさ下仕上がりになりますが
塩をすることで、下味がつくと同時に、塩の保水効果でしっとり軟らかくなり、またうまみも中にキープできるのです。
沖縄の伝統的の保存食にスーチカという塩豚があります。
冷蔵庫のない時代に、熱い沖縄で豚肉を保存する知恵です。
上手に作られたスーチカは、しっとり軟らかくうまみもあって、ものすごくおいしい！！
あんな風においしい塩豚が作れないものかと、
私も２０年位前から、あれやこれやと試行錯誤しました。
肉に塩をして、冷蔵庫で熟成。
置いておく期間を３日にしてみたり１週間くらいにしてみたり
塩の量を増やしたり減らしたり。
いろいろ試した結果
常温でも保存できるくらいたっぷりの塩をまぶして漬け込めば
ある程度しっとりとした状態にすることはできるんですけど
塩の量をけちったり、保存の仕方がまずいと肉がしまって、かたーくなってしまうんですよね。
たっぷりの塩で漬け込んでも、漬ける前にいったん洗い流せば、
それが全部口に入るわけではないのだけれど
それにしても、本当にたっぷりの塩で漬け込むので
作るとき、ちょっとビビる。
そこで、考えたのが
肉に対して１％程度の塩をすり込んで
３０分ほどおいてからゆでる方法。
これだと、肉に塩をして常温に置いておけば、いい感じに肉の温度も序オンになるので
手順に無駄がありません。
沸騰したところに肉を入れて、５～１０分ほど煮て火を止めればおしまい。
これで３０分以上置けばゆで豚の完成。
一応下味もつけているので、そのまま食べても悪くはないんだけど
なんか、もう一つインパクトに欠けるなーと思っていて
行き着いたのがゆでたての熱いのをにんにくしょうゆに漬けこんじゃう方法。
熱いのを漬け込むことで、味がぐっと中まで入り
まるで煮豚みたいな醤油味になるんです。
煮豚と違って
しっかり豚肉のゆで汁のスープはＧＥＴしつつ
煮豚みたいにお肉が出来上がるというわけ。
お得感満載！！
これがあると
正月明け、
ゆで汁のスープにラーメンを入れて、ゆで豚のにんにくしょうゆ漬けのスライスをのせるだけで
あっさりシンプルな自家製チャーシュー麺の出来上がり
最小限の手間で、あれもこれも楽しめる料理って
新年早々、福が来る感じしません？
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今日の「日めくりレシピ」は「ゆで豚のにんにくしょうゆ漬け」
食べるときに辛子をつけるのもＧＯＯＤです。
私は３本くらいまとめて作ります。
その場合はゆで汁がちょっとしょっぱくなる可能性があるので
味を見て、濃いようなら水で薄めて使ってくださいね。
「日めくりレシピ」は年末年始も休まず更新しています。
ツイッターでもお知らせしているので、奥薗壽子で検索してみてね。
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