家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
トマトといえば、夏野菜の代表!
せっせと食べたいところですが
ここのところの悪天候の影響もあって値段のほうは割高気味ですね。
今日スーパーに行ったら、大きなトマトは色も緑色ぽくて全然おいしそうでなく
どうしようか迷っていたら
その横で箱売りしているトマトがあって
すごく小さくて不揃いのトマトが15個くらい入って377円!!
小さいトマトっておいしいのかなあと思ったけど、買ってみたら、これがなかなかいいお味。
案外、こういう小さくて不揃いのもののほうが、安くておいしいってことあるんですよね。
ふふふ、得した気分。
さて、そんなトマト。
そもそもは、コロンブスが新大陸から持って帰ってきて
最初は観賞用でしかなかったものが
食用になったのは18世紀以降
日本には17世紀にオランダ、ポルトガル商人によって長崎にもたらされ
明治初期ころから栽培に着手したようですが
結局、庶民の食卓になじむのは戦後。
そう考えると、世界的に見ても、日本の中で見ても
トマトってまだまだ新しい野菜
でも、トマト急速な人気の理由はリコピンとグルタミン酸ですかね。
グルタミン酸は昆布にも含まれるうまみ成分で
トマトにも豊富に含まれているんですね。
だから、トマトを入れるだけでぐっとうまみがアップする!
特に、日本人の味覚って、うまみに強く反応するから
味噌汁とか、すき焼きとか、肉じゃがとか、
あっという間に、和食にトマトを上手に取り入れちゃいましたよね。
すごいぞ日本人!!
さらに、日本人って器用だから
どんどん品種改良をして、トマトをおいしくできちゃうんですよね。
何年か前、マンマの味を求めてイタリアに行ったとき
市場でいろんなトマトを食べたんですけど
私は、日本のトマトのほうが断然おいしいと思いました。
日本人だから、日本のトマトのほうが口に合うのかもしれないけれど
日本のトマトって、味が濃くって、酸味と甘みのバランスがすごくいい!!
やっぱすごいぞ、日本人!!
一方、リコピンは、
カロテンの一種なんだけれど、強い抗酸化作用があることで注目されています。
(ベータカロテンの2倍、ビタミンEの1000倍だそう)
この時期のトマトは、リコピンの含有量が2~3倍くらい増えるそう。
リコピンって、トマトの皮とか、中のずるずるした種のところとかに豊富に含まれているので
皮も、種も取らず、とにかく丸ごと全部食べるのがおすすめです。
それから、リコピンって脂溶性なので
油と一緒に食べたほうが吸収率もアップするんですね。
だから、トマトを炒め物にしたり、トマトソースにしたり、トマト煮込みにしたり
っていうのは、とっても理に適っているんです。
以前、アフガニスタン料理を食べに行ったら
焼きトマトというメニューがあって、それがめっちゃおいしくて感動したことがあります。
お店の人に聞いたら、ただ焼いただけだということだったけど
絶対違う。
タンドリーチキンみたいな肉料理を焼いている横でトマトを焼いてるから
ただ焼いているだけだけど、肉の油のうまみが入っているんですよ。
そうすると、ただオリーブオイルで焼いただけより(焼いただけでもおいしいんですよ)
何とも言えないコクがプラスされる。
だから、うちでは、チキンでも、ポークソテーでも、ハンバーグでも
肉を焼いたら、フライパンに残った肉の油でトマトを焼くようにしています。
普通肉料理の添えに。サラダとして生のトマトを添えることが多いけど
さっと焼いて添えるほうが絶対おすすめ。
今日の晩御飯は、ポークソテーで
肉をこんがり焼いた後、例によってトマトをさっと焼いて添えてみました。
食べるときに、トマトをつぶして、肉にからめて食べると、ソース代わりになって
肉自体には、塩コショウとニンニクだけのシンプルな味つけでも
何とも言えず、手の込んだ料理みたいになりました。
おいしく食べて、アンチエイジング。
トマトは強い味方ですね。
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今日の「日めくりレシピ」は
「トマトのジャージャー麺」
ピリ辛の肉みそにトマトを入れると、さっぱり食べられます。
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