でいりいおくじょのBLOG

2013.05.04

アフガニスタン料理

ゴールデンウイークなので
なにか、今まで食べたことのないようなものを食べに行こうということになって
アフガニスタン料理を食べに行って来ました。
アフガニスタン料理?
もちろん食べたこともないし
食べたという人も聞いたことがありませんでした。
 
ところが、
つい先日イスラムの本を読んでいて
その中にアフガニスタンの話が出てきて
アフガニスタンという国の歴史を知ってから
急にこの国のことが気になり始め
 
その後、
アフガン戦争への徴兵命令が出た沖縄の米軍基地の米兵の
苦悩を描いた小説を読んで
ますます、アフガニスタンが気になって
 
更に、西加奈子さんの最新エッセイ集
「ごはんぐるり」を読んでいたら
なんと、アフガニスタン料理の話が出てきて。
 
そのエッセイは
西さんがニューヨークでアフガニスタン料理屋さんに入り
初めて食べるアフガニスタン料理が唸るほどおいしく、ぺろりと完食したという話で
アフガニスタン出身のご主人が「君は日本から来たのか」と聞いてきて、
そうだと答えると、いいな、日本はいい国だとつぶやく。
けれど、その答えに、あなたの国も、と簡単に言えない西さん。
その代わりに、何度も何度も、この料理は美味しい、とても美味しいと言い続ける。
 
この下りを読んで、なんだか涙ぐみそうになり、
そして、アフガニスタン料理を食べに行きたい!!と、猛烈に思ったのでした。
 
向かったのは東中野にあるアフガニスタン料理店。
 
初のアフガニスタン料理なので
とりあえずお店の人に、定番料理を教えてもらいながら食べることにしました。

先ずはカラヒィー。
おわんのような形の鉄鍋で、肉と野菜を炒めた料理で、
肉の種類や野菜の種類を変えれば、いくらでも料理の種類はありそう。
 
注文したのは羊肉とトマトのカラヒィーと、羊ひき肉とトマト、なすのカラヒィー。
 

アフガニスタンってイスラム国家なので
やっぱりメニューには豚肉はなく
放牧民族なので、基本羊肉なのです。
 
カラヒィというのはおわんの形をした鉄鍋のことで
この鍋で料理したものを総称してカラヒィーと呼ぶそうで
味付けは塩とスパイスで辛味はほんのりのシンプルさ
羊はくさみもなくてとても柔らかで、とても美味しい!!!
羊の脂がこってりと鍋の底に溜まっているので
一見しつこそうに見えるのですが、トマトの酸味のおかげなのか、
見かけとは違って、とってもさっぱりしています。
このままスプーンで掬って食べても美味しいのですが
これをナンにつけて食べると、更に美味しさが倍増!!
 
アフガニスタンって、パキスタンの隣で、そのとなりがインドなので
やっぱり、どこかちょっと似ているかんじ。
でも、スパイスの感じも、辛味も、全体に穏やかで優しく
ナンも、油っこくなくてさっぱりして、始めて食べたのに全く違和感がなく
中東料理に馴染みのない人でも、絶対大好きになる味。
 
普段、食べ慣れていない羊の肉も
こんなに美味しいのかとびっくり。
牛や豚よりも、美味しいかもと思えるくらい。
 

その後カバブを食べました。
これは、肉を串に刺して、焼いたものですが
これも、良い感じにスパイスが効いていて、キリッとした塩味
肉はくさみもなく柔らかで、もりもり食べられる美味しさです。
 
このあと
スパイスの効いたヨーグルトドリンクを飲みながら
(お酒が飲めたら、きっとお酒もぐいぐいすすんでたと思います)
パクチーとトマトと鶏肉のサラダとか
焼きトマトとか
スパイスの効いたピクルスなどをつまみ
デザートには、トルコ風の米粉のプデイングまでいただき
お腹いっぱい、大満足でした。
 
西さんがエッセイの中で
料理の美味しい国は、きっといい国だ、絶対いい国だと書いておられたのですが
私も、絶対そうだと思う。
 
こんな優しい味の料理を作って食べている国
シンプルで、繰りかえし食べても飽きないような料理。
一口食べるだけで笑顔になる。
 
こんな料理を食べている国が、いい国でないはずがない
ちょっと泣きそうになりながら
本当にそう思ったのでした。
 

コメント

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop