でいりいおくじょのBLOG

2013.11.12

あさいちの土鍋料理の補足をさせてください

今朝は、NHKのあさいちで土鍋料理を紹介させていただきましたが

時間的な問題もあり

説明が十分にできていない部分もあったのではと思い

少し補足説明させて下さい。
 
 

補足させてもらいたいことは4つです。
 

まず、1つ目はIHについて。
 

今回紹介した保温調理(火を止めて、土鍋の予熱を利用して調理する方法)ですが

ガス火でないとできません。

(IHを使っておられる方、ごめんなさい)
 
 

最近はIH対応の土鍋もたくさん出回っています。

鍋ものや、蒸し料理のようなものだったら
IHを使ってでも、それなりに出来ますが

保温調理に関しては、熱の伝わり方が違うのでうまくいかないと私は思います。
 

ガス火だと、その炎が土鍋の鍋底全体を覆うように温め

また、炎によって起こる上昇気流によって

炎の熱だけでなく、熱くなった空気によっても鍋全体を熱くできるのですが
 
IHの場合

土鍋の底に金属板を貼るか、内側に金属を埋めこむかして

そこから熱を伝わらせているため

鍋の温度を上げるのが、その金属の部分からのみです。

外側で空気の対流はほとんどおこりませんから

外側から温まることはほとんどありません。。
 

土鍋は土で出来ているので

熱が伝わる速度は、金屬より遅く

(その分、一旦温まったら、その温度をキープできるのがメリット)

温まった空気の対流の助けがなしに

鍋底から伝わる温度だけで、全体を温めようとすると

ものすごく時間がかかり

鍋全体が熱くなる前に、中に入っている水分のほうが沸騰をしてしまうのです。
 
ということはつまり、 
IHでは今回紹介したような、

土鍋自体を熱くし、その熱を利用するような調理法はうまくいかないということになります。
(ずーっと一定の温度で加熱し続けるのは得意です)
 

ですから、IH土鍋で鍋ものを楽しむのは、全く問題ありませんが

今回紹介した保温調理をされる場合は

カセットコンロでもいいので、ガスの火で作って頂いたほうがいいかと思います。
 
 

2つ目は土鍋の大きさについてです。
 

保温調理は大きい土鍋でも小さい土鍋でも、大きさに関係なくできます。

ただ鍋の中に入っている量が少な過ぎると

高温をキープしづらいので、うまくいかない場合もあります。
 

ちなみに今回私が使った土鍋は

容量2.4リットルのものと2リットルのものです。

一般的な号数で言うと7~8号になります。
 

もしも手持ちの土鍋がそれよりもうんと大きいものだったら

今回紹介した分量を1.5倍から2倍にして作っていただくと、いいのではと思います。
 

中に入る分量が変わっても、加熱時間などは変わりません。
 
 

3つ目は保温調理について
 

今回5分20分の法則、というネーミングを番組のほうで付けてくださったのですが

この時間というのは、正直それほど厳密ではないのです。
 

最初に書いたように、土鍋全体が熱くなっていれば

後は、火を止めて予熱を利用する、というのがこの保温調理で

土鍋全体が熱々になるのに5分みておけばいいだろう、というような感じです。
 

そして20分というのも厳密に20分でなくても良くて、

30分になっても40分になっても

そのまま外出して5時間くらい立ったとしても、まず問題はありません。
 

というのも、保温調理の場合、火を消しているので

時間がたっても温度が下がるだけですから

加熱オーバーになる心配がないのです。
 

4つ目、保温調理の応用について
 

今回紹介した料理以外にも

シチューやおでん、スープ、豚汁、というような

弱火でコトコト煮こむ料理なら、たいてい応用できます。
 

白菜と豚肉の重ね煮とか

キャベツとベーコンのスープとか

ふろふき大根とか

大根と厚揚げの煮物とか
 

普段、普通の鍋で作っておられる料理を土鍋で作り、

あとは火を止めて余熱を利用してみて下さい。

それだけでいいのです。

それだけで

きっと、なんて簡単で経済的!と思っていただけるはず。
 

80度くらいの温度帯で、じっくり加熱してくれるので

肉はしっとり柔らかく煮上がり

魚は臭みが出ず

野菜もスープもとびきり美味しくなります。
 

火を止めて、放ったらかしにすることで出来てしまうのですから

これはやってみる価値ありだと思っていただけたらうれしいな。
 

これから寒くなってくると

鍋料理で土鍋が活躍することになると思いますが

鍋料理だけではなく、もっともっといろんな料理に使っていただければと思います。
 
 
 

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